OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-ZOOM 65-200mm F4
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5
オリンパスのOM ZUIKOレンズのなかで、65-200mm F4というのは、望遠ズームレンズのなかでもちょっとマイナーなイメージがあります。
しかも、レンズとしての評判もいまいちな感じ。
でも、このレンズには思い入れがあります。というのは・・・
高校2年生のときに、カメラ雑誌「CAPA」のモニタープレゼントに応募してみごとに当選したOM-2 spot/program。
OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8レンズがついていましたが、高校生活で使うにはやはりズームが欲しい。そこで最初に購入したのはCOSINAのOMマウントレンズ、28-70mm F4。
ZUIKOレンズは高かったので、まずは互換レンズから。
そしてついに、望遠レンズも欲しいということで購入したのが、この65-200mmF4レンズだったんです。
なぜか当時は、「望遠ズームレンズは直進式、そしてF値は変わらないヤツ」じゃなければ!というへんな固定観念があり、本当はTamronの70-210mm F2.8とか、Tokinaの80-200mm F2.8が欲しかったのですが、とても手が出せないので、雰囲気が似ている(?)このレンズに。
駅前にあった「カメラのマツシマ」で、オーナーのマツシマススムさん(琵琶湖をフィールドにしているネイチャーフォトカメラマンです)に、「OM 65-200mm買おうと思うんですが、どうですか?」と聞いてみたら「渋いの選ぶねえ」と感心され、ちょっと負けてもらったという思い出もあるのです。
秋の体育祭や九州への修学旅行でCOSINAのレンズと共に大活躍しました。
デジタル一眼レフカメラを導入し、OMレンズのアダプターを手に入れたとき、まっ先にこのレンズを試してみようと思ったのですが・・・なんとカビだらけ。
一度、ヨドバシカメラ仙台店を通じてカビ取りを依頼したのですが、あえなく出戻り。その後神奈川県川崎市にある関東カメラという修理屋さんに持ち込み、「クモリがあって、これはどうしようもないけれど、カビはできる限り取り除きました」とのことで、なんとか思い出のレンズが復活したんです。
折しも2011年3月の震災前後のことでした。
4月に、きれいになって戻ってきたこのレンズで広瀬川のサクラを撮り、予想以上の写りの良さに満足したものの、その後ほとんど出番のない月日が。
そしてこの日、このズームレンズを週末の青葉の森散策にもっていこうと思い立ったわけです。前週にOM 135mm F4.5マクロレンズをもっていって、「やはり望遠も一本あったほうがいいな」という印象があったことと、この65-200mmズームレンズの特徴である「クロースフォーカス」機構も発揮させてみたいという思惑がありました。
E-5ボディにこのレンズを装着するのは初めてです。どんなフォルムになるのでしょうか。
XZ-2, P6225400 |
さてこのレンズの特徴である「クロースフォーカス」、何かといいますと・・・
135mmマクロレンズは当然近くに寄ることができますが、通常の135mmレンズでは1.5メートル、200mmレンズでは2メートルくらいというのがふつうです。対してこの65-200mmレンズでは、望遠端の200mm限定ですが、通常の最短撮影距離1.2メートルよりさらにピントリングが回り、85センチまで寄ることができるのです。
XZ-2, P9225401 |
ピントリングは結構太いですが、ボディそのものは割と細身です。
XZ-2, P9225403 |
さて、このコンビネーションでいざ青葉の森へ。どんな守備だったか、一部ご披露いたします。
こもれび広場から入って左の「ちごゆりの道」へ。下っていって、崖沿いに沢へ降りる途中に「オケラ」が咲いています。
ここは毎年ぽつんとひと株咲くのですが、残念ながらいままで花が咲いているところを見たことがありませんでした。最初の出会いは真冬の枯れ姿。
今年は、つぼみのときから毎週末チェックを怠らなかったので、ようやく花に会うことができました。
前週はまだ咲き始めでしたが、 今回はちょうどよいタイミング。
アップで狙ってみました。
E-5, OM65-200, P9216440 |
同上 |
なかなか健闘している感じです。
絞りをF8まで絞ってみました。すると・・・
E-5, OM65-200, P9216448 |
このレンズの評価が低いのは、絞り開放での写りの甘さや周辺光量の落ちが目立つことが原因のようですが、中心付近だけを切り取るフォーサーズでは、周辺光量の問題はなくなります。
今回は2段絞ってF8にしましたが、一段だけ絞りF5.6とするだけで、開放絞りの雰囲気と引き締まった描写が適度にバランスした絵をゲットできそうです。
やはりきれいに清掃したとはいえかつてカビが生えていたことと、クモリが残っていることの影響か、今回のようなバックが暗くて被写体が光っている場面では、かなりにじみも出ました。それがこのレンズの味だと思えば個性ということになりますが、カッチリ撮りたいときには注意が必要かもしれません。
ついでに、同じ状況で撮ったOM 50mm F3.5マクロレンズでの作例も出してみます。
E-5, OM50macro, P9216452 |
E-5, OM50macro, P9216457 |
撮影距離がぜんぜんちがうので、絞り込んでも被写界深度は浅めな印象。
こうしてみると、ちょっとした望遠ズーム(というか超望遠ですね。ライカ判で400mm相当です)として730グラムのこのレンズは重宝しそうです。エクステンションチューブを使えば、もっと寄ることができますが、たぶんそうするとムリが祟って残念な映像になってしまいそうですので、やはりクロースフォーカスの範囲にとどめておくのが得策かもしれません。
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