2013年3月11日月曜日

GXRとE-420、RIKENON 50mm F2Lで写り比較

2013年1月20日に誕生した新旧RICOHコラボシステム、
RICOH GXRボディ+MOUNT UNIT A12+RICOH XR RIKENON 50mm F2Lレンズ

2013年2月2日の初ショット以来、約1ヶ月間テスト撮影で修行中です。
ピントが狙い通りにビシッと来たときに吐き出す映像は、あらためてこのレンズの良さを再確認するとともに、新しく導入したMOUNT UNITに組み込まれた撮像素子と映像処理システムのすばらしさを実感します。
ただし、歩留まりがかなり低いのが難点ですが・・・

RICOH XR RIKENON 50mm F2Lというレンズ、これまでにもOLYMPUS E-シリーズの4/3 一眼レフカメラと組み合わせて楽しんできました。
特に、E-420との組合せでは「実際に見たイメージを忠実に再現する」という写りではなく、「シャッターを押した瞬間見ていたイメージからは想像できないような“絵画的”な描写をする」写りで、とても気に入っていました。

そして2013年3月6日、ついにGXR+MOUNT UNIT A12とE-420という二つのボディでこのレンズを使って描写比較をやってみようと思い立ち、実行に移す機会を得ました。

舞台はお昼のお散歩コースの定番、良覺院丁公園に咲くタネツケバナの花です。
2,3日前にこの日当たりの良い公園で、オオイヌノフグリ、ハコベの花とともに、今シーズン初対面となったタネツケバナ。

石垣のあいだから突き出し、ひとつだけ開いていた花を撮影モデルに選びました。
まずはE-420での映像から

E-420, P3069025
PENTAX K CLOSE-UP RING No.3 (28.5mm)
F2開放, 1/640sec, -1.0EV, ISO200

光学ファインダー、手持ちでのピント合わせはかなり困難ですが、スプリットプリズムが入ったフォーカシングスクリーンと、1.22倍のマグニファイアのおかげで何とか花のまんなかにピントを持ってくることができました。
相変わらずの「濃厚な」ボケ味です。

花周辺をトリミングして切り出してみると・・・

trimmed 1480x1110
しべにピントが来ているのですが、さすがに「ビシッ」という感じではなくかなりソフトな印象です。
よく見ると、わずかに前ピンだったようです。これで「解像感が足りない」と評してしまってはちょっと可哀想かも。

それでは、GXRとのコンビネーションでほぼ同じアングルで撮った映像と比べてみることにします。

GXR, R0013954
PENTAX K CLOSE-UP RING No.3 (28.5mm)
F2開放, 1/570sec, -1.0EV, ISO200

同じ条件では、撮像素子のサイズが異なるGXRとE-420ではライカ判換算でそれぞれ75mmと100mm相当となるはずですが、ほとんど同じ画角になっています。これはおそらく、GXRではレンズのヘリコイドをいっぱいにのばして最短距離である60センチにセットしていたのに対して、E-420ではヘリコイドを最短距離まで回しきっていなかったのかもしれません。詳細は記憶にないのでなんともいえませんが・・・

そういう意味で、厳密に同じ条件とは言い難いのが残念ですが、とりあえずこちらも花周辺をトリミングしてみます。

trimmed 1280x960
 ピントが合っている部分の解像感がかなり違います。
こちらのほうが、よりジャストにピントが来ているということも影響しているかもしれませんが、それでもかなりの違いです。

しかし、ピント合わせはかなり苦労しました。
フォーカスアシストによって合焦部分が白い縁取りで強調されるのですが、花自体が白くてコントラストが明確ではないので、ほとんど勘で合わせたという感じです。たまたまラッキーだった・・・

それでもF2開放でこの解像感、
ちなみにF4でも撮りましたが、さらに解像感が増して合焦部分を見ればマクロ専用レンズにもひけをとらず、そこに独特のボケ味が加わって、最近のデジタル専用レンズでは絶対に出せない味がとても魅力的です。

ボケ味や全体の雰囲気では、E-420を使ったときほどのインパクトはなく穏やかですが、ボケの中にカッチリした解像感を出したいときにはこちらのほうが相応しいようにも思います。

また、F4のときにはGXRで1/203sec、E-420で1/160secというシャッター速度設定になりましたが、たまたまとは思いますが・・・E-420のほうはブレてしまいました。
GXRではばっちりでしたので、もしかしたらこちらのほうが重心のバランスやグリップ性に優れているのかもしれません・・・が、やはりたまたま?

E-420でも、ISO感度を上げるなどしてシャッター速度をある程度速くすれば問題なく対応できるレベルとは思いますが。

なお、GXRのほうの画像は、RAW画像を現像したものではなく撮影時に保存されたJPEG画像をリサイズしたものです。なので、若干画質の劣化はあるかもしれません。
RAW現像して少し整えれば、もっと画質が良くなる可能性があります。

こうしてみると、E-420の出番はますます少なくなりそうですが、なんとかこのカメラ「ならでは」の被写体やシチュエーションを探索して、ほかの機材では絶対出せないような映像を追求してみたいと思います。

2013年3月6日水曜日

RICOH GXRでMFの苦悩~VF-2

2011年11月30日、半ば衝動的に導入を決めたRICOH GXR。
最初は無難に、S10 24-72mm F2.5-4.4VCとのセットで使い始めました。

初ショットは2011年12月3日
以来、お散歩のお供として、またスナップショット用として活躍しました。
2012年は、じつに365日のうち216日、なんらかの被写体にシャッターを切っていました。

そしてその年の年末、2012年2月27日にオリンパスのオンラインショップからXZ-2が届いた瞬間、それまでの役目を譲り渡して現役引退、そして売却も考えたのですが・・・

悩んだ末、目的を変えて続投を決断。


MOUNT UNIT A12とマウントアダプター、そしてVF-2を2013年1月20日に購入
昔から持っていて、OLYMPUS一眼レフカメラたちとの出会いによって復活した2本のRICOH XR RIKENONレンズを受け持つ専用機として、第二の人生を歩み始めることになったのでした。

MF専用となったことにより、ますます重要度が増してくる「ピント合わせの容易さ」。
背面の液晶画面では全く絶望的ですので、やはりVF-2に期待がかかります。

ところが、これがなかなか困難を極めます。
ピントの山がほとんどつかめない・・・

フォーカスアシスト機構がついていて、ピントが合った領域を白く縁取りしてくれるのですが、それでもかなりわかりにくいです。

ビシッと思った場所にピントが来たときは、たいへん素晴らしいのですが、打率はかなり低めです。
「引き」で撮るような場合、ピントを合わせたい対象物がかなり小さくなりますので、ほとんど運まかせみたいになってしまいます。

とりあえず撮ってみて、再生して確認しようとしても、再生画面で細かいところをチェックするのがこれまた難しい。
持ち帰り、PCの画面で見てはじめて成否が判定できるという感じです。

・・・なんだかフィルムカメラ時代に近い感覚かも。
場数を踏んで慣れるしかないかもしれません。

このシステムに合った被写体やシチュエーションを探す必要もあるかも。