2023年5月7日日曜日

大年寺山公園の山道を歩く~サルトリイバラ科のなにか? -2023/05/03

 OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

2023年の大型連休は、4月末の通常の土日、2日間の平日を挟んで5日間の連休というカレンダーになっています。

後半の連休初日、午前中は予約していた成分献血に出かけ、昼食後の教楽院丁通りでシロバナタツナミソウが咲いているのを見て、これは向山のシロバナタツナミソウも期待できるかも・・・と思い、急遽向山、大年寺山方面へ向かうことに。

献血後の散歩程度の想定だったので、リュックにはこのカメラボディとレンズのコンビしか入れていませんでした。

M.ZUIKO 45mm F1.8レンズは、4月のあたまに手に入れた新入りです。
これまでOM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8レンズが担っていたポジションを受け継ぐレンズとして、PanasonicのZUMILUX 42.5mm F1.7とSIGMAの56mm F1.4も候補に挙がり、悩み抜いた末に「OLYMPUS」「寄れないがエクステンションチューブで対応可能(これまでのOM 50mmと同じ扱い)」「小さくて軽い」「F値が明るすぎない」という要素を勘案して、「価格が安い」という点も大きく(試してみてダメそうならほかのレンズに乗り換えればよい)との軽い気持ちも手伝って、このレンズに決めた経緯があります。

手元にある唯一のM.ZUIKOレンズである12-40mm F2.8 PROでも、40mm望遠端で寄れば0.6倍相当のマクロ撮影が可能なので、焦点距離が近くて寄れないこのレンズをあらためてラインナップに加える意義があるかどうか、という点もかなり悩んだのではありますが。

教楽院丁(北の南町通り、南の柳町通りをつなぎ、大日如来(教楽院大日堂)の東側を南北に走る通り)では、2022年11月17日に、季節外れ(?)のシロバナタツナミソウが咲いているのを初めて見つけました。(当日の日記ブログ記事はこちら

ここでは、その後同年12月5日にも日記ブログに記事を投稿しています。

向山は、2021年6月5日に私が初めてこの花に出会った場所です。坂道の途中の住宅の石垣一面に咲きます。

しかし、この記事の主役はシロバナタツナミソウではありません。向山、大年寺山へ向かうきっかけとなったことは確かですが。

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仙台市街から愛宕大橋を渡り、愛宕神社のある愛宕山の下を抜けて越路(こえじ)の交差点から向山方面へ向かってまもなく、向山公園があります。

その脇から石段を登って林の中へ入っていく怪しげな道、それが「大年寺山公園」の入口です。地図を描いた看板が、石段の登り口に立てられています。

この道を数百メートル歩いて抜けると、大年寺山のてっぺん、野草園へと通じる道路へ出ます。距離としては短いですが、様々な野草や樹木があって、季節ごとに楽しめる手軽な散歩コースです。

まずはタニウツギのピンク色の花を見て、石段を登っていきました。山道へ入って間もなく、道の脇に奇妙な植物を発見。

ひょろひょろと立ち上がってはいますが、なにかに絡みつきたい気持ちが全面にあふれたひげ(?)をたくさん出しています。

P5030034
F1.8開放
1/320sec, ISO200

葉がまばらに出ていて、あいだからたくさんの花を出しています。ほとんどが丸いつぼみのようですが、開いているものもあります。

この写真を撮ったときは、ひょろひょろと伸びたひげに目が行っていて、花のほうには関心が向いていませんでしたが、さらにしばらく歩いて行ったところで、茎が切れ葉が2枚だけというこじんまりしたものをみつけ、そこではじめて花に意識がいきました。

P5030048
F1.8開放
1.250sec, ISO200

卵形の葉に縦筋が入っています。
花は目立った花びらを持っていませんが、全体に緑色と地味なわりに白く目立つおしべがあって、遠くからでも目に止まります。

たまたまFacebookで「シオデ」として写真が投稿されているのを見て、花の姿がよく似ているので、シオデそのものか近縁種だろうと思って調べてみました。

シオデはサルトリイバラ科に属する(かつてはユリ科に分類されていたとのことですが)ということで、周辺を調べていくと・・・

まずはシオデ、漢字で書くと「牛尾菜」、山アスパラガスとも呼ばれるようですが、つまりは食べられるということですね。

雑木林や林縁、草原でみられる蔓性多年草で、太い地下茎がある(これが食用になる?)。
茎は2~3メートル以上に伸びる。巻きひげで他物に絡みつく。冬には葉とともに枯れる。
葉は互生・単葉、長さ5~15センチのたまご状楕円形で光沢あり、5~7本の脈。
葉柄は1~2センチで鞘状、基部に長い巻きひげ。

そして、「雌雄異株」で雄花、雌花とも葉腋から出る散形花序に多数つく。花序には長い柄がある。
雄花、雌花とも淡い黄緑色の6弁花で、花被片は反り返る。

若い茎や新芽はアスパラガスに似た風味があり、山菜として食べられる。

分布は国内では北海道から九州、そのほか朝鮮、中国にも。

花期は7~8月とのこと。夏に咲くようです。5月あたまに咲いているこの花は、シオデではないのか?

よく似た種に「タチシオデ」があり、こちらは花期が5~6月だそうです。

こちらを調べてみます。

分布が本州、四国、九州。シオデに似ていますが「葉の形は広楕円形または長楕円形(お!)、長さは6~10センチ、先端は鈍頭で(おお!)急にとがり(え?)、基部は切形または広いくさび形(ええ?)」・・・どうもこれではなさそうに思えますが。

でも、写真に写った葉の先を見ると、ちょっと尖っているように見えます。

タチシオデは青葉山でもふつうにみられるという情報もありますので、もしかしたらこれもタチシオデなのかもしれません。

葉の裏を見ればすぐわかる、との記述もありましたが残念ながら葉の裏をキッチリ確認してはいません。