2012年3月31日土曜日

オオイヌノフグリ写真で現像実験 -2012/03/30片平

OLYMPUS E-5OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 (reverse)
OLYMPUS OM EXTENSION TUBE 14mm

例年に比べて寒い日の多かった今年の冬ですが、
ようやくこのところ暖かい日もぼちぼち・・・。

ずいぶん前から、寒くても咲き始めていたオオイヌノフグリ。
このごろは、タネツケバナやヒメオドリコソウなども周囲に咲き始めて、いよいよ春が近づいてきた感が強まってきました。

3月30日のこの日、薄曇りではありましたがそれほど暗くもなくちょうどよい光の加減で、比較的撮影しやすい光のコンディションでした。
しかし、この季節特有の強い風が吹いておりました。

絞り込んでシャッター速度が稼げないときは、かなりの高確率で被写体ブレを起こしてしまいボツに。

この記事では、この日撮ったオオイヌノフグリの写真で、現像処理の違いによって作品の印象にどのような違いが出るか、少し試してみた結果を載せてみようと思います。

・・・というのは、これからご披露する写真たち、14mmのエクステンションチューブにOMレンズを逆付けして撮ったものですが、絞りを変えながら撮っていた積もりが、ぜんぶ絞り開放条件になってしまっていたので、同じアングルの同じような写真が何枚もあったために、現像時にいろいろ試してみたから。
なぜ絞り込んだ積もりだったのにすべて開放になってしまったのか。
この日持ち出したのは、E-5ボディにOM 50mm F1.8レンズ、そして14mmエクステンションチューブ1個。なので、ボディに14mmチューブ、そしてその上にレンズを逆付けすれば、レンズのおしりが丸出し状態になります。

この状態で絞りを有効にするためには、レンズについている絞り込みボタンを押し込む必要があります。要するに、それを忘れて絞りリングで設定しただけで絞り込まれているつもりになっていた・・・という単純ミスなのです。

ボディに直接逆付けするときは、行き場のないエクステンションチューブはそのままフード代わりにレンズのおしりに取り付けることが多いです。
こうすれば、絞り込みボタンを押すことなく、常に設定した絞りに絞り込まれます。

そのつもりで、絞り設定を変えながら複数枚シャッターを切ったのですが、残念ながら全部開放F1.8になっていた・・・ということです。

最初はこちらから。


E-5, P3301424_original

花を上から見下ろし、めしべの先にピントを合わせたものです。
現像時に、このときの薄曇りの状態を考えて色温度を6000Kにしました。

これだけでもいいのですが、ちょっと春らしくソフトなムードにしようと、明るさをアップしつつッコントラストを下げてみたのがこちら。

E-5, P3301424_soft-tone

少しは明るくなったでしょうか。
ついでに、めしべの先をより強調してみようと、コントラストを逆に上げてみたのがこちらです。

E-5, P3301424_hard-tone

ちょっと濃厚な感じになり、うっそうとした森の中で撮った野草のような雰囲気になりました。
RICOH XR RIKENON 50mm F2レンズで撮ったときの雰囲気に似ているようにも思いますが、それよりはややソフトな印象です。
RIKENONレンズで絞りを開けてクローズアップ撮影すると、かなりこってりと濃厚な色合いになります。
同じ50mmレンズでもかなり違ってきますね。
しかし、このOMレンズで撮った、比較的ソフトな画像を高コントラストに調整するのは、RIKENONレンズで撮った濃い色合いの重みのある画像をソフトにするよりは容易かもしれません。

別のアングルから撮った別の花も検討してみます。
まず現像時に(色温度以外は)手を加えなかったものがこちらです。

E-5, P3301430_original

このアングルでは、めしべの先と向こう側のおしべにピントがきています。
でも花の中心が白っぽいために、めしべの先があまり目立っていないように見えます。そこで、コントラストを上げてみました。

E-5, P3301430_high-tone

めしべはくっきりさせることができましたが、花びらの青が強調されすぎて、かえって目立たなくなってしまったかもしれません。

花の中心部を拡大して見てみます。

original
high-tone

確かに、コントラストを上げることによって、めしべの先と軸がはっきりしました。
でも、おしべのほうは少しディテールがつぶれてしまったかもしれません。

作品としてはどちらがよいでしょう?

2012年3月17日土曜日

これは何の実でしょう?(つづき) -2012/01/29青葉の森

OLYMPUS E-5
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

E-5, P1290501
60.0mm(120.0mm相当)で
F8.0, 1/250sec (+1.0EV), ISO800

さきほどの木の実を、別レンズで別角度から撮った写真です。
同じ木の実、わざわざレンズを取り替えて別角度で撮るというのは、いったいどんな心理がはたらいたものか・・・?
今となってはわかりません。
色に乏しいこの時期の森、雪がなければ茶一色、雪が積もれば茶と白のツートン。
そんな中で、萎んだとはいえ赤い色は目にも貴重だったということでしょうか。

こちらの写真は、先の写真の時より少し近づいて、上から見下ろすようなアングルで撮っています。うしろの松の木(?)も入って、状況がよりわかりやすくなっています。

うーん、この実、いったい何という名前なのか気になります。

この日はこのあと、花園を通り抜けて本道(?)へ戻って来る途中で野ウサギのあしあとに出会いました

これは何の実でしょう? -2012/01/29青葉の森

OLYMPUS E-5
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5 SWD

E-5, P1290500
117.0mm(234.0mm相当)で
F8.0, 1/250sec (+1.0EV), ISO800

この日の「青葉の森」は、
天気は良く、何日か前に降った雪がまだ溶け残っていました。

三居沢から入り、森の花園へ向かう途中で見かけた木の実。
枝の先に4個つくスタイルのようですが、うまく落ちずに残ったまま萎んでしまった実がいくつかぶら下がっていました。
名前はわかりません。
実は、おそらく赤い色をしていたのではないかと思いますが・・・

2012年3月9日金曜日

E-5とRIKENONレンズは名コンビ -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-5
RICOH XR RIKENON 50mm F2

E-620とZD12-60mmF2.8-4.0SWDレンズの組合せで撮った枯れ花。(記事はこちら

同じ花を、やはりE-5とRIKENONレンズのコンビで撮っていました。

E-5, P1150464
逆付け
F2.8, 1/1000sec (+0.7EV), ISO400

寄り具合や絞り値が違うということもありますが、とてもやわらかい雰囲気になっています。
ピントが来た綿毛の繊維はディテールまで出ており、ピントが外れた部分はやわらかくぼけました。

やはり、このRIKENON 50mm F2レンズは、E-5ボディと組み合わせると、デジタル用レンズにはない雰囲気が出るのはもちろんですが、これまでに試したE-420やE-620との組合せとはまた違った雰囲気の映像を見せてくれますね。

さらに判定が難しい枯れ花 -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-5
RICOH XR RIKENON 50mm F2

まだまだつづきます、不明な枯れ花。

E-5, P1150456
PENTAX K接写リング No.2 (19mm)使用
F2.8, 1/1250sec (+0.7EV), ISO400

今までの枯れ花と違って、一つずつ間隔をおいてついているかたち。
これはなんでしょうか。

E-5, P1150458
PENTAX K接写リング No.2 (19mm)使用
F2.8, 1/1250sec (+0.7EV), ISO400

むむ?このかたち・・・ナガバノコウヤボウキかもしれません!

E-5, P1150459
逆付け
F2.8, 1/1000sec (+0.7EV), ISO400

なかなかいいかたちですね。
でも、これも全体像を撮っておくのを忘れていたのがとても残念です。

枯れ花つづきます -2102/01/15青葉の森

OLYMPUS E-5
RICOH XR RIKENON 50mm F2

先に投稿した枯れ花、同じものを別の機材で撮った写真をご披露します。

E-5, P1150444
逆付け
F2.8, 1/2000sec (+0.7EV), ISO400

てっぺんの綿毛タネ付きの枯れ花です。

E-5, P1150447
逆付け
F2.8, 1/2000sec (+0.7EV), ISO400

中くらいの高さのところにある、タネをすべて飛ばしたあとの枯れ花です。
ちょうど正面から日が射してきたので、明るく輝いてます。

E-5, P1150452
逆付け
F2.8, 1/1250sec (+0.7EV), ISO400

同じ枯れ花を、こんどは上から見下ろして。
バックは地面の雪です。
日が陰ったので、全く違う雰囲気になりました。

花としてはすでに終わってしまって、タネも飛ばし切ったあとなので、これは花とは呼べないかもしれませんが、なかなかおもしろいフォルムですね。

これはなんでしょうね。
アキノキリンソウ?オヤリハグマ?それとももっと別の花?

たぶんオクモミジハグマでいいと思うんですが -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-5
RICOH XR RIKENON 50mm F2

E-5とRIKENON 50mmとのコンビネーション、第二弾です。
今回も、今年1月15日に雪が積もる青葉の森へ出かけたときの話題。

これは、オクモミジハグマで決まり!だと思うのですが、いかがでしょうか。
まずは確実そうなものからいきます。

E-5, P1150470
PENTAX K接写リング No.2 (19mm)使用
F2.8, 1/1250sec (+0.7EV), ISO400

先のほうに花が集まっていて、きれいに咲いていたときの様子がうかがえるフォルム。
これはまちがいなくオクモミジハグマでしょう。
ちょっと下の方の花も見てみましょう。

E-5, P1150473
PENTAX K接写リング No.2 (19mm)使用
F2.8, 1/1250sec (+0.7EV), ISO400

ひとつだけ綿毛のついたタネが残っています。

E-5, P1150466
PENTAX K接写リング No.2 (19mm)使用
F2.8, 1/1600sec (+0.7EV), ISO400

手前側に綿毛を伸ばしている花の、その先を狙って。

全体像を抑えておかなかったのが悔やまれますが・・・

2012年3月8日木曜日

「ホツツジ」シリーズ、FotoPusに投稿

これまでにこのブログで記事にした「ホツツジ」シリーズ

ホツツジの花
できたばかりの実
タネが熟して飛んでいったあとの実
RIKENONレンズでクローズアップ!

で掲載された写真をまとめて、FotoPusに投稿しました
特に、枯れたあとの花については、なかなか資料を探すのが大変で、一通りのシリーズにしてまとめておくことは貴重な資料となりますね。

RIKENONレンズで木枯らし紋次郎 -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-5
RICOH XR RIKENON 50mm F2

先ほどの記事で取り上げた「オケラ」の枯れ花。
このときは、E-620ボディにZD 12-60mm F2.8-4.0 SWDレンズで「カッチリと」撮りました。

同じ物を、こんどはE-5ボディにXR RIKENON 50mm F2レンズをつけて撮ってみました。

E-5, P1150476
PENTAX K接写リング No.2 (19mm)使用
F2.8, 1/1000sec (+0.7EV), ISO400

ちょっと前ピンになってしまいましたが、RIKENONレンズのやわらかい描写の特徴がよく出ていると思います。
絞ってしまうとおもしろみがなくなるし、開放だとピント合わせがかなりシビアになってしまう。
ということで最近は、F2開放よりも少し(ワンクリック)絞ったF2.8で撮ることが多くなりました。

E-5, P1150477
PENTAX K接写リング No.2 (19mm)使用
F2.8, 1/800sec (+0.7EV), ISO400

同じ被写体なのに、機材が違うとこんなにも雰囲気が変わるものかと改めて思いました。

~~~
P1150477はオリンパスイメージングの写真コミュニティサイトFotoPusにも投稿いたしました。
リンクはこちら

木枯らし紋次郎!(おそらくオケラ) -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-620
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

なかなか1月15日の青葉の森での枯れ花たちの話題が終わりません。
今回は、これ!

E-620, P1153273
60.0mm(120.0mm相当)で
F8.0, 1/250sec (+0.7EV), ISO400

まさに「木枯らし紋次郎」。
すでに、オリンパスイメージングの写真投稿コミュニティサイト、フォトパスに投稿しました。
そのときは名前がわからなかったのですが、教えてもらいました。・・・「オケラ」です。

E-620, P1153275
60.0mm(120.0mm相当)で
F5.6, 1/400sec (+2.0EV), ISO400

上から覗き込んだ写真です。
花が咲いているところを見てみたいです(すでに見ているかもしれません・・・気にしていなかっただけかも)。

これこそ(ミヤマ)アキノキリンソウ? -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-620
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

まずはこの写真をご覧ください。

E-620, P1153266
60.0mm(120.0mm相当)で
F4.0, 1/640sec (+0.7EV), ISO100

ずっと、これもハグマのなかまだと思ってきたのですが、過去の写真を見ていて「!」というものを見つけました。

それは、昨年の秋に撮影していたアキノキリンソウ(今になって考えてみると、むしろミヤマアキノキリンソウに近いかも)によく似ています。

E0620, PA106650
ミヤマアキノキリンソウは先のほうに固まって咲き、アキノキリンソウはまばらに花がつくとのこと。これが枯れれば・・・今回の写真のようになるのでは?

・・・そう考えると、あのときの枯れ花も(ミヤマ)アキノキリンソウだったかもしれません。
なかなか決着がつかず、難しいですね。

おそらくあのときの・・・? -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-620
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

前回の記事で扱った枯れ花の写真を撮ってからしばらく歩いて、ふと目についた枯れ花を一枚だけ撮っていました。

E-620, P1153249
60.0mm(120.0mm相当)で
F8.0, 1/320sec (+1.0EV), ISO400

この一枚だけではこれが何か判断するのは難しいですが、以前の記事で扱った写真の花と同じ物かもしれません。

今回は、雪が積もっているので上から見下ろして撮ると、白いバックに映えますね。

これはオヤリハグマ? -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-620
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

先日の記事で、当初「アキノキリンソウかな?」とか思っていた1月9日撮影の枯れ花、あとでなんとなく「オクモミジハグマかも」と思い始めたのですが、その1週間後の1月15日に、似たような枯れ花を撮っていて、これも何か不明なのです。

写真はこちらです。

E-620, P1153241
48.0mm(96.0mm相当)で
F5.6, 1/640sec (+2.0EV), ISO400

辛うじて、タネが残っています。ふわふわの毛もよく似ています。でも、1月9日の枯れ花との違いは・・・葉!
茎の途中に、何枚か葉がついています。
オクモミジハグマなら、ギザギザになったモミジのようなはが下(根元)のほうに集まっていて、茎の上のほうにはないはず。

葉に注目してみると・・・

E-620, P1153248
60.0mm(120.0mm相当)で
F8.0, 1/500sec (+1.0EV), ISO400

これはどう見ても、オクモミジハグマの葉ではないですよね。
オヤリハグマの花が咲く前の写真を、このブログの過去の記事に載せていました。

下のほうの葉は、大きくて三つに分かれた形をしていますが、もう少し上のほう、花のすぐ下の葉は、この写真のような形をしています。

おそらくオヤリハグマで合っていると思うのですが・・・

2012年3月4日日曜日

昨年夏に見たホツツジの花 -2011/08/27青葉の森

OLYMPUS E-420
RICOH XR RIKENON 50mm F2L

ホツツジの、実やタネを飛ばしたあとのカラなど、新しい発見のような気がしていましたが、やはり昨年の夏には花を撮っていました。
でも、夏にはいろいろと派手で美しい花々がたくさん咲いているので、どうしてもホツツジは(自分の中では)通りがかりにスナップする「おまけ」的存在でした。

この日、2011年8月27日はE-620とOMマクロレンズを使ってヤマジノホトトギスやコバギボウシを撮るのが主目的でした。
E-420にRIKENONレンズをつけて肩からぶら下げていたのは、三脚を立ててじっくり狙うターゲットの被写体以外に、ちょっと目に止まった花や草木などを撮るためでしたので、このカメラ、レンズで映像に収められていたということは、やはり「ついで」だったんでしょうね。

でも、撮影して10日ほどあとにはすでにRAWデータを現像し、「ホツツジ」という名前も探し当てていて、「不明花」ではなく「ホツツジ」という名前のファイルフォルダにストックしていました。

なぜそこまでしてこのブログに記事を書かなかったのか・・・それは、それらの写真の写りが「イマイチ」だったからにほかなりません。
やはり、散策路を歩いている途中に見かけた主目的以外の被写体、手持ちで数枚、パシャパシャ撮ってすぐ先を急ぐ・・・という状況では、ある程度致し方ないですが。

そんな事情ですから、ここでは大きなサイズでお見せするほどの品質ではないので、小さいサイズで掲載します。
写真はこちら。

E-420, P8276235
F4, 1/160sec (-1.0EV), ISO400

うっそうとした森の中で、ちょうど手前の花のところだけ木漏れ日が射していたので、白い色が暗い森の中にぼうっと浮かび上がるようでした。

E-420, P8276236
F4, 1/100sec (-1.0EV), ISO400

ひとつの花(房?)に近づいていって、見下ろすように撮ってみました。
すでに花の盛りは過ぎつつあるようで、葉の上にしべや花びらが落ちていました。

もう少し早い時期に見つけていれば、もっときれいだったかもしれません。
次のシーズンでは気をつけて見てみようと思います。

E-420, P8276237
F4, 1/150sec (-1.0EV), ISO400

複数の花房がフレームに入ると、ちょっと豪華な感じになりますね。
背景が日かげなので、より白い花が強調されます。

マクロレンズなどで、もっとクローズアップ撮影しておけば良かった、と今になってみれば少々後悔しますが、おそらくそのときはE-620にOM 65-116mmエクステンションチューブと 135mm F4.5マクロレンズをつけて三脚に取り付けられていたと思いますので、三脚の足を伸ばしてアングルと距離を探しながらじっくり撮るという気持ちはなかなか起きない状況だったのでしょう。

いつか、大きいサイズで堂々とご披露できるよう、がんばりたいと思います。

ヤマジノホトトギス~花から実へ -2011/09/10青葉の森

OLYMPUS E-420
RICOH XR RIKENON 50mm F2

昨年の9月10日に、三居沢のほうから青葉の森へ入ったとき撮影した、ヤマジノホトトギスの写真が出てきました。

最近、何回かこのブログで取り上げましたが、きれいに花が咲いている姿と、完全に花が終わって実になり、それが熟して種を飛ばしたあとの姿がこんなにも違うのか!と感心させられたところです。

同じ9月10日に、E-620とOM 135mm F4.5マクロレンズの組合せでカッチリ撮った、花盛りのきれいな写真はすでにこのブログでも紹介しました(記事はこちら)。

今回は、独特のフォルムがきれいな花、そしてさびしい冬の森にアクセントをつけるこちらも独特なフォルムの実との間を埋める過渡期の写真のご紹介。

まずは、この日このカメラ、レンズの組合せで撮った花をご披露。

E-420, P9106837
レンズ逆付け
F4, 1/100sec(with内蔵フラッシュ), ISO400

かなり暗い場所でしたので、フラッシュを焚きました。
どんな進化を辿ってこの形に落ち着いたのか、とても不思議な花の形です。

さて、花はやがて盛りを過ぎてしぼんでいきます。

E-420, P9106823
PENTAX K接写リング No.1 (9.5mm)使用
F4, 1/100sec(with内蔵フラッシュ), ISO400

E-420, P9106834
レンズ逆付け
F4, 1/100sec(with内蔵フラッシュ), ISO400

花びらやしべがしおれていくとともに、子房(だと思います)が膨らんで姿を現します。
ちなみに、同じ花をフラッシュなしで撮ったのが次の写真。

E-420, P9106847
レンズ逆付け
F2開放, 1/80sec (+0.3EV), ISO400

フラッシュを使うと、絞り込むことができるのと強い光が当たることから、ディテールをクッキリと写すことができますが、やや面白味に欠ける感があります。
これに対して、自然光で絞りを開けて撮った場合には、うっそうと茂った森の中の薄暗い雰囲気がよく出ます。
被写界深度が極端に狭くなる(ピントが薄くなる)ので、ピントを合わせた部分以外はほとんどがやわらかくボケます。このあたりのボケ具合は、デジタルレンズにはないオールドレンズならではの味だと思います。

E-420, P9106928
PENTAX K接写リング No.2 (9.5mm)使用
F2開放, 1/320sec (-0.7EV), ISO400

こちらは、いままさに「花」を構成していたパーツを脱ぎ捨て、「実」へと変わった瞬間の姿です。
落ちたしべや花びらなどは、そのまま落ちてしまうか、運良く葉の上に乗ったとしてもすぐに風で飛ばされてしまいます。
貴重な瞬間だと思います。

ヤマジノホトトギスは、夏にはきれいな花で私たちの目を楽しませてくれますが、それ以外の季節にも、よく見れば(当たり前なのですが)その場所にいるわけで、その意味では、遠く離れた有名な観光地へ一回行くよりも、いつでも行ける近くの森に定期的に出かけていくというのは、いつも何か発見がある楽しいひとときですね。(しかも、お金がかからない!)

手軽で贅沢な趣味といえるかもしれません。

ホツツジの青い実 -2011/10/01青葉の森

OLYMPUS E-620
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-W 28mm F2.8

1月にみつけたホツツジの実(記事はこちらこちら)。
ちょっと過去の写真を見ていたら、意外にあっさりとまだできたてほやほやの青い実の写真を見つけることができました。

ちょっと珍しい、OM 28mmレンズでの撮影です。
何枚か撮っていたのですが、どれもピンぼけになってしまい、披露できるのは1枚だけです。

E-620, PA016262
F5.6, 1/500sec (-0.7EV), ISO200

このときは、たしか「実」そのものよりも、強い日差しが後ろの葉に落とす、くっきりとした影のほうに気持ちが入っていたように思います。

もしかしたら、場所も1月に撮影したのと同じかもしれません。(ちょっと記憶が定かではありませんが)

ホツツジの実(クローズアップ編) -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-5
RICOH XR RIKENON 50mm F2

さきほどの記事で取り上げたホツツジの実ですが、E-5にRIKENON 50mm F2レンズと接写リング(PENTAX K接写リング No.2(19mm))をつけて、アップで撮った写真がありますのでここで紹介します。

E-5, P1150478
F2.8, 1/640sec (+0.7EV), ISO400

「パカッ」と三つにはじけています。種がそれぞれのカラに一つずつ入っていたのでしょうか?それとも真ん中にあるあやしいゴチョゴチョは、まだ残っている種?

E-5, P1150479
F2.8, 1/800sec (+0.3EV), ISO200

アップで見ると、造形がおもしろいですね。

E-5, P1150481
F2.8, 1/800sec (+0.3EV), ISO200

RIKENONレンズでこれぐらい被写体に寄っていくと、ピントが外れた前景や背景がかなり独特の雰囲気を出す映像が多かった(たとえば、こちらこちらみたいな)のですが、E-5の撮像素子か画像処理エンジンの特徴なのかもしれませんが、意外に落ち着いた雰囲気になるのが少しびっくりです。

ホツツジの実 -2012/01/15青葉の森

OLYMPUS E-620
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

ちょっとここのところ、季節をさかのぼっていましたので
再び戻して(といってもまだ2ヶ月近く前の話なのですが)、1月15日に訪れた雪の青葉山。

1月には、8日、9日、15日、そして29日と、計4回出かけていますが、そのうち9日と15日には「こもれび広場」の駐車場からトイレの裏側に入っていく、通称「チゴユリのみち」を通るルートで歩きました。
9日のときには、旧「わんぱく広場」のほうへ降りていって、そこからチゴユリのみちへ入ったので、ほとんど帰り道のついでという感じでした。

それに対して15日は、チゴユリのみちのみ!(雪が積もっていたから、ということもありますが)ルートを絞り込み、じっくり周りを観察しながら歩きました。

特に、周りに雪が積もると地面の落ち葉や土が完全に白く覆われて、そこから顔を出している草や木が(当然枯れていたり、葉を落として枝だけになっていたりですが)茶色い背景に溶け込むことなく、よく見えます。

花も咲いていないこんな季節の、しかも雪が積もって足もとがよくない状況では、よほどの物好きでない限り森に入ることはないでしょうから、ゆっくり観察しながら歩いてまわることができます。

さて、今回の主役は「ホツツジ」です。
実はこれも撮影当初は名前がわからず、先日ようやく教えていただいてわかった次第です。

きれいに咲いている花は、なんとか自力で検索できるのですが、枯れたあとの実とかタネなどは、なかなか手がかりがつかめず、まして重要な判定アイテムの「葉」がくしゃくしゃになっていたり完全に落ちきっていたりというものが多いので、じつに難しいです。

今回のホツツジは、「こもれび広場」駐車場横にあるトイレの横から「チゴユリのみち」を降りていってすぐのところです。比較的平坦なみちが、沢に向かって急に傾斜がきつくなるすこし手前・・・だったと思います。


E-620, P1153279
60.0mm(120.0mm相当)でF5.6, 1/500sec (+2.0EV), ISO400

細い枝が枝分かれして広がっている低い木の、その細い枝の先に、さらに細い茎(?)が上を向き、実が鈴なりになっています。
ちょうど開けた場所で、冬の午後の弱い日差しに照らされ、背景の雪の白がかなり強いので、思い切って2段ぶん露出オーバーに補正して撮りました。

E-620, P1153284
60.0mm(120.0mm相当)で
F5.6, 1/1250sec (+0.7EV), ISO400

神社やなんかで「シャン、シャン」と振る鈴(神楽鈴)みたいです。

E-620, P1153278
54.0mm(108mm相当)で
F5.6, 1/640sec (+1.0EV), ISO400

やはり、細い枝の先でさらに細い実の束ですから、コキッと曲がっているものも。
中には、折れてしまって辛うじてぶら下がっているものもありました。

E-620, P1153280
27.0mm(54.0mm相当)で
F5.6, 1/500sec (+0.7EV), ISO400

全貌はこんな感じです。
背景に林がきてしまったので、ちょっとわかりにくいですね。
もう少し考えて撮ればよかったです。
向かって左後方から日が照っていたので、自分の影が入らないように気を遣いすぎて、背景にまで気が回りませんでした。残念。

ホツツジの花を検索して見てみると、なんだか見覚えのある花でした。
おそらく夏ごろあたりに何枚か撮影していたかもしれません。
(かなり終わりかけの時期で、あまり美しくなかったような記憶が・・・気合いを入れて撮っていなかった可能性が高いので、披露できるかどうかは微妙なところです)

美しいヤマジノホトトギス -2011/08/27青葉の森

OLYMPUS E-620
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

最近話題の(?)ヤマジノホトトギス。
今は冬ですのですっかり枯れていますが、去年の夏には美しく咲く花をたくさん撮っていました。
ついでなのでここで紹介します。

時は去年の8月末、三居沢から少し上がった所が現場です。

E-620, P8275640
F8, 1/30sec, ISO400

OMレンズを使っても、マクロレンズ、しかもF8まで絞り込むと「OMレンズらしさ」はちょっと薄れて、図鑑の写真のような写りになってしまいます。
ちょっと面白味に欠けますが、ヤマジノホトトギスの花の様子はよくわかると思います。
奥に、これから開こうとしている花があります。

E-620, P8275641
F8, 1/40sec (-0.7EV), ISO400

このつぼみが開くと、あんな花に・・・そしてあんな実になり、最後はあんな枯れ姿・・・
なんとも不思議です。

E-620, P8275643
F3.5開放, 1/160sec, ISO400

同じ花を、ちょっと上から見下ろして撮ってみました。
絞りを開放にすると、かなりやわらかい描写になります。同じ50mmレンズでも、OM 50mm F1.8やRIKENON 50mm F2にすれば、さらにやわらかく、そしてレンズそれぞれの特徴が出るのでしょうが、マクロレンズではやはり「しっかり」写りますね。

E-620, P8275650
F3.5開放, 1/100sec, ISO400

マクロレンズでも、ぐっと被写体に近づけば、かなりなソフトムードが出せます。

E-620, P8275652
F3.5開放, 1/100sec (+0.7EV), ISO400

黒いハナバチ(?)がやってきて蜜を・・・そんなところにあるんですか?
しばらくぐるぐる回っていました。
ひろがって垂れているおしべ(?)の先にはおそらく花粉があって、アブやハチがぐるぐるやっている間に、背中にこっそり付けるのかもしれません。

虫がけっこう黒いので、露出を少しオーバーめに補正して撮りました。

~~~
E-420にRICOH XR RIKENON 50mm F2レンズをつけて撮った写真は、以前紹介していますので、よろしければそちらもご覧ください。
レンズの違いがよくわかると思います。

花の終わりのヤマジノホトトギス -2011/08/28青葉の森

OLYMPUS E-620
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

最近、ヤマジノホトトギスの話題が出たので、花が終わる頃に撮った写真をここで紹介します。

8月28日に、三居沢近くの散策路脇で撮ったものです。

E-620, P8285687
F8, 1/40sec (-1.0EV), ISO400

手前には、今まさにしおれた花、奥にはすっかり花弁を落とした花、さらに奥には私が個人的に大好きな「虫喰い葉」。
この、緑の軸(?)が膨らんで実になり、種を飛ばしてあんな形になるんですね。