2020年4月25日土曜日

マキノスミレ -2020/04/25青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8

先日、著名な植物学者・牧野富太郎先生のお孫さんの旦那さんとおはなしする機会がありました。
その際、「牧野先生の名前がついたスミレがありますよ」と言ったら、そのことをご存じなかったとのこと。その場で「こういうスミレです」と写真がお見せできればよかったのですが、手元になくて結局見せられずじまいに。

そこで、今日「青葉の森」へ行って撮ってこようと意気込んで出かけました。
斜面を横切る遊歩道の、下側にイイ感じのマキノスミレを発見。下に降りて見上げるようにカメラをセットして撮りました。

P4256048
F2.8, 1/2500sec
ISO200

マキノスミレは、シハイスミレの変種です。シハイ(紫背)スミレの名の由来は、葉の裏が紫色をしているところから来ています。シハイスミレも葉は細身で尖っているのですが、マキノスミレはその傾向がさらに強く、葉をほぼ真上に伸ばすのが特徴。
上の写真でも、ピンと上に伸びた細い葉の裏もよく見えてます。マキノスミレの葉の裏は、シハイスミレの葉と比べて紫色が薄いということですが、この写真でも裏の紫はかなり薄めです。
葉の数は少なめで、たいてい2輪の花が並んで咲いていることが多いですが、2つとも同じ方向を向いているものは少なめで、そっぽを向いているペアが多く見られます。

今度は最大に開いた三脚を立てて、ちょっと上から見下ろすアングルで。

P4256055
F1.8, 1/4000sec
ISO200

上から見下ろすと、くしゃくしゃした落ち葉までの距離が縮まってハッキリ写ってしまうので、絞りを極力開けて撮るようにしました。

この時期、青葉の森を歩いているとあちこちにたくさんのマキノスミレが咲いているのを見つけることができます。

P4256111
F2.8, 1/2500sec
ISO200

こちらの花も、2輪セットで同じ方向を向いていました。
今度はもう少し寄るために、OM EXTENSION TUBEを入れることにしました。OLYMPUS OM SYSTEMでは、7mm, 14mm, 25mmの3種類ありますが、中程度の14mmを入れてみました。
通常、OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8レンズは45センチまでしか被写体に近づけないのですが、EXTENSION TUBEをかませば、最近接距離以上にレンズを繰り出すことができるのでグッと近づくことができる、というわけです。

P4256125
OM EXTENSION TUBE 14mm
F8, 1/250sec
ISO200

14mmのEXTENSION TUBEを入れてはいますが、寄れる限界まで寄ったわけではなく、かなり控えめな距離にしています。
それでも、絞りを開けると被写界深度が浅すぎて、画面のほとんどがピンぼけになってしまうので、段階的に絞っていき、結局この写真のようにF8まで絞って奥側の花全体にピンとが合うようにできました。

こうして花を見ると、マキノスミレの花は尖っている、シハイスミレの花は丸みを帯びるという特徴からいえば、シハイスミレに近い形のようです。
もともとシハイスミレとその変種のマキノスミレをハッキリ識別することは難しいそうなので、この花がどちらなのか、ちょっとグレーゾーンかもしれません。