2015年11月29日日曜日

KOWA PROMINARレンズのテスト(その2) -2015/10/07

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS BCL-0980 (9mm F8.0 Fisheye)
KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8

前回に引き続き、片平丁をぶらぶらお昼のお散歩で行った、新レンズのテストの話題。
片平丁の通り沿い、仙台高等裁判所の石垣に、アカカタバミの花がひとつ咲いていましたので、これを使って、2つの超広角、魚眼レンズの比較を行ってみました。

まず、ボディーキャップレンズ。
こちらは、絞りを調整することができません。F8.0に固定です。

BCL-0980, PA074757
9mm F8.0, 1/640sec, ISO200

歩道に敷き詰められたタイルを見てみればおわかりのように、魚眼レンズ特有の歪みが周辺に現れています。
このレンズは20センチまで寄ることができます。そして「ふたを閉める」「最近接20センチ」「パンフォーカス」「無限遠」と、レバーで切り替えるようになっています

F8.0でも、20センチにピントが来る状態にすれば、遠方は少しボケます。
では、同じ絞り値でKOWAレンズを使ってみることにします。

KOWA8.5mm F2.8, PA074754
 8.5mm F8, 1/800sec, ISO200

歩道のタイルがビシッとまっすぐ写っています。
しかし、四隅に写っている範囲を見比べてみると、魚眼では入っていた範囲が広角レンズでは画面の外へ出てしまっています。まあ、当たり前のことではありますが。
遠方の被写体のボケ具合を見てみると、魚眼レンズと同じF値にしていますが、すこし余計にぼけているようにも見えます。そして、四隅の歪みがない分だけ、ボケが放射状に流れているように見えます。
これがいいかどうか、好みということになるでしょうがどうでしょうか。

さて、このレンズの特徴のひとつ、F2.8と明るいところを活かし、超広角マクロ的にしてみます。

KOWA8.5mmF2.8, PA074751
 8.5mm F2.8, 1/6400sec, ISO200

ピントの合っている花周辺以外は、みごとにぼけています。
さきほどの流れるようなボケも、見た感じの印象は和らいでいます。

いろいろ試して、持ち味が発揮できるようにしたいと思います。

KOWA PROMINARレンズのテスト -2015/10/07

OLYMPUS OM-D E-M1
KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8
OLYMPUS BCL-0980 (9mm F8.0 Fisheye)
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

2015年10月6日、新たにマイクロフォーサーズレンズのラインナップに加わったKOWAの超広角レンズ

購入翌日、さっそくお昼のお散歩に持ち出して、ほかのレンズとの比較テストをしてみることにしました。
まずは、片平丁の通りから見下ろす広瀬川と評定河原橋、というシチュエーション。

最初に、画角はまったく違いますがM.ZDズームレンズの広角端(12.0mm, ライカ判の24mm相当)で撮ってみたのがこちら。

M.ZD12-40, PA074740
 12.0mm F4.0, 1/2000sec, ISO200

縦位置ではこんな風になります。

M.ZD12-40, PA074741
12.0mm F4.0, 1/2500sec, ISO200

絞りは、普段スナップショットでよく使うF4.0。こういう撮影なら、もう少し絞ってF8.0くらいにしてもよかったかもしれませんが、まあ比較のスタートということで。

24mm相当の広角では、片平丁の崖を降りたところあたりの広瀬川や堤防沿いの道、評定河原橋と向こうの山、そして雲が浮かぶ空・・・これらが画面に収まります。

これが、超広角や魚眼ではどうなるか、まずはボディーキャップレンズBCL-0980で試してみることにします。
このレンズは、その名の通り、ボディーキャップの真ん中にレンズを埋め込んだ「おまけ」的魚眼レンズで、ライカ判換算18mmの9mm F8.0というスペックです。

BCL-0980, PA074744
 9mm F8.0, 1/3200sec, ISO200

当然のことながら、24mm相当の広角よりさらに広い範囲が写ってます。上空の太陽まで入ってしまいました。
山の稜線は、若干見下ろす角度になっているので左右が巻き上がるようになってます。

縦位置ではどうでしょう。

BCL-0980, PA074745
9mm F8.0, 1/2500sec, ISO200

直線的なものが画面に入っていないので、周辺がゆがんでいるかどうか、ぱっと見ではよくわかりません。

さて、ほぼ同じアングル、画角でのKOWAレンズの写りはどうでしょうか。

KOWA8.5mmF2.8, PA074748
 8.5mm F2.8, 1/5000sec, ISO200

かなり斜めに傾いてしまったので、あとで傾き修正しました。通常なら周囲を少しトリミングして整えるのですが、それでは撮像範囲が実際より狭くなってしまうので、あえてトリミングせず残しました。
ボディーキャップレンズのときでもそうですが、超広角撮影では水平をキッチリキープすることが重要ですね。

縦位置ではどうかというと・・・

KOWA8.5mmF2.8, PA074749
8.5mm F2.8, 1/4000sec, ISO200

やっぱり同じように傾いてしまっていましたので、補正を入れています。まあ、そこは目をつぶってもらいまして・・・
ボディーキャップレンズで撮ったときよりもさらに見上げ、ほぼ真上の電線が入ってしまうほどのアングル、山の稜線は画面の中央よりかなり下になっていますが、ほとんどゆがんでいません。

さすがです。

2015年11月24日火曜日

E-M1の知られざる(?)機能~デジタルシフト

2015年10月6日に購入した「KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8」レンズ。
超広角レンズでありながら、歪みがほとんどない写りが話題です。

さらに、OLYMPUS OM-D E-M1の「デジタルシフト」なる機能を活用すれば、まるでシフトレンズを使ったかのような「カチッ」とした気持ちよい写真が撮れるそうです。

私はこの「デジタルシフト」という機能そのものを知りませんでした。PROMINAR 8.5mmレンズを用い、このデジタルシフトを駆使して「歪み限りなくゼロ」を「さらに歪みゼロ」へと近づけるという話題がこの記事に書いてあります。

E-M1の「デジタルシフト」機能についての詳しい解説はこちらの記事に。

建築写真の分野などで、建物の写真を歪みなく撮影するために使われた「シフトレンズ」。その機能が、普通のレンズでも画像のデジタル処理により実現可能ということです。

PROMINARレンズを使わずとも、シフト効果は得られるのでしょうが、やはりもとの画像が歪んでいないに越したことはない、ということのようです。

機会があれば、この機能を試してみたいと思います。

KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8というレンズ -2015/11/23

2015年10月6日、衝動買いに近いかたちで手に入れたこのレンズ、「KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8」。コーワのマイクロフォーサーズ専用マウント単焦点レンズシリーズ

最初にこのレンズの存在を知ったのは、Impress デジカメwatchの記事ででした。

コーワといえば、双眼鏡という勝手なイメージしかありませんでしたが、工業用レンズの世界では結構有名だったようです。このあたり、コーワという会社がどんなものなのか、そしてプロミナー(PROMINAR)とは何か・・・については、これまたデジカメwatchの記事があるので、そちらをご参照ください。

さてこのレンズ、すでにちょこちょこ試し撮りしておりますが、本日現在まだあまり公表していません。

しかしとりあえず、レンズの姿をようやく撮ったので、この場で少し披露します。

XZ-2, PB235241
 色はブラックです。ほかにシルバーとグリーンがあり、意外と「グリーン」が人気のようですが、私はいたって普通に、ブラックを選択しました。

超広角レンズですので、フードもガバッと大きいです。

XZ-2, PB235242
F2.8という明るいレンズなので、前玉はこんなに大きいです。
ヤワなプラスチックではなくガッチリ金属製で、ずしっと重いです。

XZ-2, PB235243
 E-M1に装着すると、それなりの迫力が。
持ったときのバランスは良好です。

XZ-2, PB235246
 ピント合わせはマニュアルですが、ピントリングのトルクが適度な重さ、抵抗で、なかなか良いです。

今後、このレンズで撮影した写真も載せていきたいと思います。

2015年11月23日月曜日

雨の森のトキイロラッパタケは色鮮やか -2015/08/30青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

雨降りの森は、あまり人もいなくて静かです。
青葉の森のもっとも標高の高いところ、青葉台へ行く手前にある「こもれび広場」に車を置いて、そこから森の中心へ向かう「こもれびの道」を降りていきますと、斜面の途中にトキイロラッパタケが固まって生えているエリアがあります。

いつもここを通るのが楽しみだったりします。
そしてこの日も・・・いました。

E-M1, P8304345
12.0mm (24.0mm相当), F2.8, 1/125sec, ISO1600

ちょっと前なら、いきなり中望遠マクロでどアップ!というところですが、最近は広角で迫り、背景も大きく取り込む撮り方にはまっています。

この写真も、ズームレンズの広角端、24mm相当の画角でぐぐっと迫って撮りました。
地面が雨で濡れて黒っぽくなっているので、きのこのオレンジ色がより鮮明になります。

E-M1, P8304347
 12.0mm (24.0mm相当), F2.8, 1/100sec, ISO1600

この写真は、向こうの背景がよく見えるようにカメラを地面から数センチ浮かせて上から見下ろすように撮ってます。
それでも、 直接ファインダーを覗くには低すぎるので、背面液晶を上に跳ね上げてライブビュー撮影するしかありません。

E-M1は、背面の液晶パネルが上下にしか動かないので、縦位置のアングルでは背面液晶画面も見ることが困難です。
E-620やE-5のようなフリーアングルの液晶パネルだったら、私の好きな縦位置でのローアングル撮影が簡単にできるのに・・・

そして、もうこれ以上のローアングルは不可能、という「地面に直置き」撮影。

E-M1, P8304349
19.0mm (38.0mm相当), F5.6, 1/30sec, ISO1600

ちょっとだけズーミングして、ちょい広角な画角できのこに迫ります。
絞り開放ではボケすぎてしまうので、F5.6まで絞ってみました。

おかげで、ISO1600まで感度を上げてもシャッター速度は1/30秒・・・
地面に直置き、強力な5軸手ブレ補正のおかげで、バッチリ大丈夫です。

雨の森、タマゴタケ -2015/08/30青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

夏の午後、青葉の森。
ちょっと雨模様でしたので、あまり歩き回らず短めに切り上げて、車を置いた「こもれび広場」の駐車場へ戻ってきます。

カメラをバッグに収めるために、トイレ横の東屋へ。
そして周囲を何気なく見てみると、緑と茶色の中に鮮やかな赤が目に飛び込んできました。

E-M1, P8304358
12.0mm (24mm相当), F2.8, 1/200sec, ISO1600

名前の由来となっている白い膜を破って頭を出したばかりのタマゴタケです。
雨が降っていたからか、しっとりつややかです。

E-M1, P8304359
40.0mm (80.0mm相当), F2.8, 1/80sec, ISO1600

まさに生まれたて!
・・・と思ったら、

E-M1, P8304360
40.0mm (80.0mm相当), F2.8, 1/100sec, ISO1600

もっとベイビーなタマゴタケも見つけました。

このタマゴタケたちが立派に伸びて、傘を大きく開いたときに、また見たいと思ったのですが、残念ながら次に青葉の森へやってくることができたのは2週間後。

探してみましたが、立派なタマゴタケはありませんでした。残念。

イヌセンボンタケ・・・なのに -2015/08/30青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

今年の夏の話になりますが、青葉の森をいつものように歩いていると、木の幹にぽつんとひとつ生えているイヌセンボンタケを見つけて、思わす撮ってしまいました。

E-M1, P8304342
40.0mm (80.0mm相当) F2.8, 1/500sec, ISO1600

引いてみてみると、いっそう物寂しい雰囲気が漂います。

E-M1, P8304344
40.0mm (80.0mm相当) F2.8, 1/200sec, ISO1600

イヌセンボンタケといえば、木の表面を覆い尽くさんばかりのびっしり密集して生えている姿を想像しますので、なんともいえない寂しさを感じます。

KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8超広角レンズを突発的に(?)入手 -2015/10/06

カメラ関連の買い物としては、「ボディーキャップ魚眼レンズ」以来の「カメラ関連のできごと」です。
それは・・・

KOWAのマイクロフォーサーズレンズ、PROMINARシリーズのもっとも広角、8.5mm F2.8を購入した、というできごと。

ボディーキャップレンズでも、使い方によっては楽しく撮影できます。
なんといっても、持ち出すのにまったくかさばらず、重くない。これは大きいです。

しかしながら、「Fish-eye」つまり魚眼レンズというのは、周囲が極端にゆがむ(だからこそ魚眼レンズなのですが)のが扱いにくい場面もちょくちょくあり、これから修行を積んだ上でグレードアップするとしても、うまく使いこなせるのか大いに不安でした

そんななか、あの「キャベジンコーワ」などでおなじみのKOWAが出しているレンズ、PROMINARシリーズでは、広角レンズでもゆがみがほとんどない!という情報を聞きつけ、いろいろと調査した結果、「これは欲しい!」ということになりました。

そして、yodobashi.comで価格を調べてみれば、ポイントなんかを使えば「価格.com」での安値情報にも見劣りしない出費で手に入ることがわかり、早速仙台店へ出向いて確認してみることに。

店頭にも実物が置いてあり、値段が書いてありましたが・・・?
yodobashi.comの価格よりずいぶん高い。これはいったいどういうことでしょう。

店員さんに聞いて確認してみたら、「ネットで表示されているほうが正しい」とのことでした。
それではと、ついでに「価格.com」の最安値はこれよりもうちょっと安かったんですが・・・

すると、ポイント分込みですが、yodobashi.com価格より少し引いてもらって、価格.com最安値より安くなるようにしてくれました。

さらについでに、自分のE-M1で試させてほしいとお願いすると、あっさりOK。

ということで、店内で撮ってみたのが以下の写真です。

まずはボディキャップレンズ、BCL-0980 9mm F8.0をつけて。

E-M1, BCL-0980, PA064736
 しゃがんで天井を見上げて撮ってます。
周囲がぐにゃっとゆがんで、天井の縦横ラインもまがってます。

対してKOWAレンズのほうはといいますと・・・

E-M1, KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8, PA064734
みごとにまっすぐ!
ファインダーを覗いた瞬間、違いがすぐわかりました。

そして・・・そのまま購入です。
今後どのような活躍があるか、おおいに期待しています。

2015年10月25日日曜日

ガンクビソウ、ピンチ!? -2015/08/23青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

夏の青葉の森は、きれいな花や鮮やかなきのこなど、見どころいっぱいですが、そんななかあまり目立たないけれどたくさん咲いている花があります。

E-M1, P8234263
40.0mm F2.8, 1/250sec, ISO400

ガンクビソウ!
キセルの雁首みたいなかたちからそのように呼ばれています。

派手な花びらがないので、満開でもあまり目立たないんですが、なかなか味わいがあります。

しかし、そのガンクビソウに、蔓の魔の手が!

E-M1, P8234264
40.0mm F2.8, 1/200sec, ISO400

しっかりと茎に巻き付いています。
E-M1, P8234265
40.0mm F2.8, 1/160sec, ISO400

巻き付かれながらも、がんばって満開の花を咲かせています。


2015年10月3日土曜日

ヒナアンズタケ -2014/08/15青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
RICOH XR RIKENON 50mm F2L
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

この記事執筆時点から1年以上も前の話題になりますが・・・
前の記事で「トキイロラッパタケ」のお話が出たので、ついでに。

2014年のお盆休みに出かけた青葉の森で、「花木広場」から「化石の森」へ向かう散策路を歩くと、クマザサが生い茂るエリアにさしかかります。

落ち葉のあいだから顔を出す、薄いオレンジ色。

E-M1, RIKENON 50/F2L + EX-9.5mm
XR RIKENON 50mm F2L, PENTAX K CLOSE-UP RING No.1 (9.5mm)
F5.6, 1/200sec, ISO3200
P8150016

トキイロラッパタケならば、傘の表面がザラザラしているのですが、こちらはわりと平滑です。もうかなりおとなの(というかすでに老境の域に達している?)きのこですが、別の場所にはもっと若いきのこもいました。

E-M1, MZD12-40/2.8PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
12.0mm F4.0, 1/320sec, ISO3200
P8150018

若いからか、それとも生えている土壌の成分の関係か、上の写真のきのこより色がだいぶ濃いめです。

夏の時期、青葉の森では貴重な「オレンジ色」です。

ヒナアンズタケかトキイロラッパタケか・・・ -2015/08/23青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

このシーズン、青葉の森には派手な花などは少なくなりますが、きのこたちが目を楽しませてくれます。
散策路を歩いていると当たり前のようにあちこちで見られる、黄色から橙色のちいさなきのこがあります。

E-M1, P8234285
12.0mm F2.8開放、1/80sec, ISO400

地面からいくつも生えています。まだ生え始めのようで、傘が開いていません。

E-M1, P8234286
12.0mm F2.8開放、1/60sec, ISO400

傘は、表面がざらざらしている感じです。

いつも判別に悩むきのこがあります。
「ヒナアンズタケ」と「トキイロラッパタケ」、いずれもアンズタケ科のきのこです。

いろいろ調べてみると、アンズタケの方は傘の表面がほぼ平滑、トキイロラッパタケは表面は粘性なくざらつき・・・とのことですので、写真のきのこはおそらくトキイロラッパタケなのでしょう。

E-M1, P8234287
 12.0mm F2.8開放、1/60sec, ISO400

数年前なら、こういう小さい被写体を撮るときは中望遠マクロ(OM 50mm F3.5などに接写リングをつけたりして)で、超どアップに狙うことが多かったですが、最近は逆に、できるだけ広角で寄れるだけ寄る・・・というスタイルが多いです。

今回の3枚も、すべてズームの広角端(12.0mm, ライカ判の24mm相当)にして、ぎりぎりまで寄って(20センチほど)撮りました。

探してみたら、1年前の夏にヒメアンズタケを撮っていたので、それを記事にしました。そちらとも比較してみて下さい。

2015年9月6日日曜日

ツルアリドオシの実 -2015/08/23青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

雨が降ったり止んだりという天気
夏の酷暑がかなり和らいだお盆すぎに歩く青葉の森

しっとりぬれた土の上、赤い点が目にとまり、立ち止まってしゃがみます。

E-M1, P8234291
 12.0mm F2.8, 1/160sec, ISO400

ツルアリドオシの実です。
丸く赤い実には、くろいポツポツがふたつあります。

これは、6月頃咲く花をみればわかるのですが、かならず花は2つでひとつのセットなのです。
その名残なんですね。

この赤い実については、以前も記事にしています。そのときは中望遠マクロ撮影しましたが、今回は周囲の森の様子とともに、広角撮影で。

雨の森もまたよし -2015/08/23青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

夏の森といえば、カッと晴れたいい天気の日に訪れる・・・というイメージかもしれませんが、私はどちらかというと曇った日や雨降りの日のほうが、しっとり落ち着いていい雰囲気が出ていると思います。

梅雨時のコゴメウツギやマイヅルソウなんて、絶品です。

今年の夏は、仙台も記録的な猛暑でした。いったいどうなることかと案じていたら、お盆明けから一気に涼しくなりました。
そして雨降りの日が少々多めな気がします。

この日も、降ったり止んだりという天気でした。
霧のような雨が降ることも多かったのですが、この日はむしろ少々粒の大きめな雨がときどきバラバラッと落ちてくるような天気でした。

今回は、そんな雨の森のムードを感じていただけそうな写真をいくつか紹介します。

E-M1, P8234297
 12.0mm F2.8, 1/40sec, ISO400

いつも通る森のみちですが、いつもならシャッターを切ることもない場所。
こんな天気の日だからこその一枚です。

E-M1, P8234302
12.0mm F8.0, 1/2sec, ISO400

1時間ほど森の中を歩いて、駐車場へもどる直前です。
ちょっとした沢が向こうへ向かって下っています。

よく晴れた天気だと、光のコントラストが強く出過ぎて、なかなか撮影が難しいです。

やはりこのような天気でなければ撮れないショット。
雨の日は、クモの巣もあまりなく、歩きやすいというのもメリットです。

虫除けは必須で、雨の天気といえども蚊にはたかられるのでご注意を。

この時期にヒメシャガの花とは -2015/08/23青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 12-40mm F2.8 PRO

前回の記事投稿は5月半ば。しかもその話題はさらに遡って4月のスミレに関するものでした。

かなりのブランクとなってしまいましたが、4月から現在の9月あたままでの、青葉の森での出来事をぜんぶ投稿しようとすると、膨大な内容になってしまって、どんどん遅れてしまうので、とりあえず今回は、2015年8月23日に青葉の森へ出かけたときのことを話題にしようと思います。

この年の梅雨は、東北地方では少雨でした。だからなのかどうなのか・・・8月の週末はけっこう雨降りの日が多いように思います。
日照時間もこの8月はかなり少なかったようです。

この日、8月23日も、やはり雨がぱらつくような天気で、森を歩く人も皆無でした。

この日の森歩きは、だいたい1時間ほど。
傘を持って、いつもの「こもれび広場」から入ります。

すっかり花も終わって、実が半分ほど熟してきていたオカトラノオや、道の脇にポツリポツリと咲いているギボウシを見ながら、坂を下りていきます。

そして見かけた青白い白い花。
ギボウシにしては小さいし、下から上を向いて開いている・・・あ!これは?!

E-M1, P8234279
12.0mm F2.8, 1/160sec, ISO400

ヒメシャガの花です。
ヒメシャガといえば、5月後半に咲く花というイメージなのですが、こんな夏の時期に咲くとは・・・

青葉の森では、シーズン中ならば、どこでも見られるヒメシャガの花。さすがにこの日はこのひとつ以外に咲いている花を見ることはありませんでした。

せっかくなので、花のアップも撮っておきました。
まずは横から。

E-M1, P8234281
40.0mm F2.8, 1/160sec, ISO400

いつもなら、ここでOM 50mmレンズ(50mm F1.8にエクステンションチューブの組合せか、50mm F3.5マクロレンズ)をすかさず取り出すところですが、けっこう粒の大きい雨が落ちていたので、防塵防滴のE-M1ボディと12-40mmレンズの組合せで撮りました。

このレンズ、望遠側にして寄れるだけ寄ればかなりのマクロ撮影に対応できます。

立ち上がって、ちょっと上から見下ろしてみます。

E-M1, P8234202
 40.0mm F2.8, 1/160sec, ISO400

たしかに、まぎれもなくヒメシャガの花です。

それにしても、なぜこの時期に・・・?
よくあることなのでしょうか。


2015年5月17日日曜日

フモトスミレ -2015/04/11青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

青葉の森、花木広場のスミレスポットにて。
この場所ではこのフモトスミレが多くて、いくつか固まって咲くシハイスミレ、そして斜面の上の方に咲くナガハシスミレあたりが見られます。

シハイスミレがいちばん早く咲くようで、私はまだシハイスミレのジャスト見どころ時期に行き当たったことはありません。
少し遅れてこのフモトスミレが咲き始めます。

今回は、フモトスミレの咲き始めの時期にあたったようです。
ほとんどがつぼみで、花を開かせているのは数えるほどでした。

E-M1, P4112108
 F3.5, 1/1600sec, ISO3200

この日はなぜか、ISO3200という(過剰な?)高感度設定で撮っていました。
首が長いスミレを撮るときや、風が強くて小刻みに揺れるような条件のときにはあえて高感度にしてシャッター速度をかせぐときもありますが、この日なぜこのような高感度設定にしていたのか・・・今となっては謎です。

もしかしたら、この日の前(4月4日)に使った皆既月食撮影のときの設定そのままだったのかも。

・・・話を戻しまして、フモトスミレ。

E-M1, P4112109
 F3.5, 1/1600, ISO3200

上の花を、反対側に回り込んで。
手前のつぼみとのコンビネーションがイイ感じです。

このフモトスミレの花は、距が短くずんぐりしていて、上弁が「パッ」と開かず「ペショッ」とつぶれたようになっているので、あまりかわいくない(?)ですが、あたりにはこの花のほかにほとんど開いているものがなかったので・・・

E-M1, P4112110
 F3.5, 1/1600sec, ISO3200

こちらの花はいい具合に開いている・・・なのに、引きのこの写真一枚だけ。
アップで撮っておけばよかったと、少々後悔です。

シハイスミレ(?) -2015/04/11E-M1青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

青葉の森では、さまざまなスミレを見ることができます。
咲く時期が早いもの遅いもの、花期が長いもの短いものと様々で、がんばっても一週間に一度というインターバルでは、ベストのタイミングを逃すこともしょっちゅうです。

こもれび広場からこもれびのみちを降りていき、花木広場への入り口あたりの斜面は日当たりもよく、スミレがたくさん咲くポイントのひとつです。

フモトスミレが多いのですが、ときどきシハイスミレが見られます。

去年の連休前に、はじめて紫の花をみつけ、「シハイスミレかヒナスミレか」と悩んだりしましたが、今年はもう少し早いタイミングで出会うことができたので、じっくり観察してみます。

E-M1, P4112111
 F3.5, 1/800sec, ISO1600

あまりいいシチュエーションではないですが、なかなかいい花がないので・・・
葉の形を見れば、先がそれほど尖っていないしギザギザもあまりない・・・やはりヒナスミレの可能性はないでしょうか。

E-M1, P4112112
F3.5, 1/640sec, ISO1600

花を真横から。
脇には、シハイスミレの名の由来である「紫背(葉の裏側が紫色)」がよく見えます。
この花を、回り込んで正面から。

E-M1, P4112113
 F3.5, 1/500sec, ISO1600

丸みを帯びた上弁、あまり開かない側弁、しゅっと尖った唇弁(下弁)。
花の色はちょっと薄めの赤紫色。

青葉山ではいたるところで見られるマキノスミレは、このシハイスミレの変種ですので、さすがによく似ています。マキノスミレは、葉が細長く、花より高く掲げて上向きに突き刺すようになっているという違いがあります。

シハイスミレ、マキノスミレの花には側弁の内側は「無毛」、ヒナスミレのほうは「有毛」という違いがあるといいますが・・・

この写真をトリミングして等倍で見てみると、

P4112113, trimmed 1600x1200
 あれ?
側弁に短い毛が?

・・・ピントが合っていないのが残念です。

まだまだ追跡が必要かもしれません。
3月末から4月は、年度替わりの時期でもあってなかなかゆっくり青葉の森を歩くこともできないのがつらいところですが。


2015年5月7日木曜日

ツクバネソウの実 -2013/09/07青葉の森

OLYMPUS E-5
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

2015年5月1日に福島県の半田山で大群落をみたツクバネソウ。
そういえば青葉の森でも過去に撮ったことがあったはず、と探してみたら・・・ありました!
花ではなくて実ですが。

E-5, P9075990
 F3.5 1/80sec, ISO1600

雨が降り出したりして、辺りはかなり薄暗く決して良いコンディションとはいえませんでしたが、何枚かブレたりピントを外したりしながらなんとかモノにした写真です。

9月なので、当然花の時期はとっくに終わっています。
それでも、花の残骸もいくつかありました。

E-5, P9075991
 F3.5 1/100sec, ISO1600

花がどのようなかたちなのか、そして見頃はいつなのか、まったくの謎でした。
花期は5月から8月・・・とWikipediaには書いてありましたので、この花の残骸は、花期の最終盤に咲いたものだったのかもしれません。

E-5, P9075994
F3.5 1/80sec, ISO1600

この実の形から花の姿を想像するのは難しいです。

2015年5月6日水曜日

ムラカミタチツボスミレ -2015/05/01福島県半田山

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

2015年5月1日に参加した、いがりまさしさんの植物写真ワークショップにて。

タチツボスミレとオオタチツボスミレは、ぱっと見はよく似ていますが、いろいろと異なる特徴を持っていて、よく見ると見分けることができます。

特徴を対比してまとめてみると、次のようになります。


距の色:タチツボスミレはふつう紫色、オオタチツボスミレは白色。
唇弁のデザイン:オオタチツボスミレはタチツボスミレよりも紫の筋が細かい。
側弁:いずれも無毛


かたちの特徴:タチツボスミレは花期には心形で花期が終わると茎葉が長三角形になる傾向が強い。オオタチツボスミレはタチツボスミレのものより丸みが強く、葉脈がへこむ傾向。葉質が柔らかく波打っているものが多い。
托葉(葉柄や花柄の付け根にある小さな巻き葉)の特徴:いずれも櫛の歯状に切れ込むが、オオタチツボスミレは相対的に切れ込みがやや浅い。


葉柄、花柄の出方:タチツボスミレは花期のはじめは地上茎が目立たないがあとから起き上がってくる。花柄は葉の付け根または株の根元から出る。オオタチツボスミレは花柄がほとんど茎の途中から出る腋性、茎が花の時期すでに立ち上っている。

でも、近い種類である両者はしばしば交雑するようで、中間的なものもちょくちょく出てくるようです。

とくに、タチツボスミレとオオタチツボスミレの交雑種は「ムラカミタチツボスミレ」と呼ばれます。「ムラカミ」は新潟県村上という地名が名の由来です。

今回の半田山ワークショップでも、「これはまさしくムラカミタチツボスミレ」とお墨付き(?)をいただいたものを撮りましたので、メモとして残します。

E-M1, P5012420
F3.5 1/1000sec, ISO800

オオタチツボスミレの特徴は「距が白い」、それだけ。あとはほとんどタチツボスミレの特徴が出ています。

いままでは、単に「タチツボスミレ」と見ていましたが、これからはタチツボスミレかオオタチツボスミレか、そして交雑種の可能性はないか・・・よくチェックしてみないといけませんね。

ツクバネソウの群落 -2015/05/01福島県半田山

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

2015年5月1日に参加した半田山でのワークショップにて。
半田山自然公園の駐車場前には、「シラネアオイ」の保護区域というのがあって、看板が立ち、ロープを張って、敷地内への立ち入りが禁止されています。

E-M1, P5012392
F3.5 1/1250sec, ISO200

しかし、そのロープで仕切ったすぐ外側に、みごとなツクバネソウの大群落があるにもかかわらず、こちらはとくに大事にされていない風です。

E-M1, P5012390
 F3.5 1/4000sec, ISO800

ツクバネソウは、以前「青葉の森」でも見かけたことがありますが、黒くて丸い実やしおれてしまった花だけで、ちょうど見頃の花というのは初めてです。
さらに、これほどの群生を見るのも初めて。青葉の森ではぽつりぽつり・・・でしたので。

E-M1, P5012391
F3.5 1/3200sec, ISO800

青葉の森では、めったに歩かないコースにあるので、来シーズンは気をつけてそのエリアも回りたいと思います。