2014年8月16日土曜日

通行止め解除されたみちへ初めて入る -2014/07/21青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

仙台市青葉区、青葉の森にはたくさんの散策ルートがありますが、花木広場から疎林広場へ抜けるみちは、途中崖崩れがあってながらく通行止めとなっていました。

夏前に工事が終わって、ようやく通れるようになったのですが、この日は初めてこのルートへ足を踏み入れてみました。

花木広場から、5月にはヒメシャガが咲き乱れるみちをゆるやかに上がっていくと、重機を入れて工事をしたあとが土もむき出しになっている場所を通り、ちょっとした高台へと出ます。ここから沢をわたるために降りていくのですが・・・

E-M1, P7210031
すっかり整備されていました。
ちょっと、原生林のなかを歩くというこの森ならではのムードはほとんどなくなっていますが、これはしかたないことでしょう。

E-M1, P7210031
 沢の脇の崖も大きく崩れたのでしょう。かなり大々的に手が入れられていました。

このルートが通れるようになったので、青葉の森のなかを移動するバリエーションが広がりました。

きのこ -2014/08/15青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
RICOH XR RIKENON 50mm F2L
PENTAX K CLOSE-UP RING No.3 (28.5mm) / No.1 (9.5mm)

夏の森では、そこここにきのこが見られます。
青葉の森、花木広場から高台に上がったところで、みちの真ん中に地面から生えた白いきのこを見つけました。

今回は、初めての
E-M1ボディとRIKENON 50mm F2Lレンズ
の組合せでチャレンジ。

高さ3,4センチの小さなきのこに迫るため、PENTAXの接写リングを使ってみました。
まずは、3種あるリングのうちでもっとも長いNo.3を装着。

E-M1, P8150004
No.3, F5.6, 1/80sec, ISO3200

絞りを開けると、とんでもなくぼやけすぎてしまうので、F5.6に。
ISO3200まで感度を上げましたが、それどもシャッター速度は1/80秒。
カメラを地面に置き、液晶パネルを跳ね上げて上からライブビューしながら撮りました。
カサの手前の縁と軸を一緒にピント合わせするのは、これだけ絞っても不可能。
あまりにもアップ過ぎて、周囲の状況もまったくわかりません・・・

とりあえず、見上げるアングルではわからない、カサの表側を一枚。

E-M1, P8150005
 No.3, F5.6, 1/160sec, ISO3200

意外とガサガサな表面です。この丸いカサが、みちを歩いていた上からの視界に飛び込んできたわけです。
さて、これではちょっとアップ過ぎなので、サイズの短い接写リングに交換です。
No.1 (9.5mm)。

E-M1, P8150006
 No.1, F5.6, 1/60sec, ISO3200

なんとか周囲の状況がわかる画面になりました。
じつは、写真の後方に移っているもうひとつのきのこを、もうすこしくっきり写し出したかったのですが、F5.6まで絞ってもこれくらいボケてしまいました。
しかし、ここまで絞ってしまっては、あえてRIKENONレンズを使った意味が薄れる・・・

そこで、がんばって絞りを開いてみました。

E-M1, P8150007
No.1, F2.8, 1/320sec, ISO3200

うーん、やはりきついかも。F2開放まで開け放ってしまうと、やはり周囲の状況がまったくわからなくなってしまいます。

さて、後ろにいるもうひとつのきのこ、おそらく同じ種類と思われますが、少し姿が違ってます。

E-M1, P8150008
No.1, F2.8, 1/125sec, ISO3200

カサの縁が反り返っています。

E-M1, P8150010
No.1, F2.8, 1/125sec, ISO3200

横から見ると、さっきのきのことは別物のようです。

~~~
XR RIKENONレンズ(50mm F2L135mm F2.8を所有)、かつてはOLYMPUSのフォーサーズ一眼レフカメラと組み合わせて楽しんでいましたが、いまはRICOH GXRとA12レンズマウントユニットのコンビと組み合わせることにしており、オリンパスシステムとは疎遠になっています。
さてこのレンズE-420と組み合わせたときはかなりいい味が出ていましたが、GXRとの組合せもまた別の個性が出て楽しめます。簡単な比較をしてみたこともあります。

今回は、初めての組合せでいろいろ試行錯誤してみました。

使ってみた印象としては、
E-M1との組合せではなかなかレンズの個性が発揮されにくい
のではないか、ということです。
同じ50mmレンズでも、ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8のほうが、このボディにはマッチしているようです。

薄暗い状況で、かなり感度を上げたにもかかわらずシャッター速度が遅くなったために、普段OMレンズで撮っているときよりも手ブレや被写体ブレが多めに出てしまった、という不利な条件もあったかもしれません。
E-420とのコンビでも、いい結果が出たのは「明るい状況」「かなりの接近戦(接写)」「光があまり乱反射せず一方的に照らされている」というような条件のときだったように思えます。
E-M1では、かつてのような「通常でない(?)」被写体や撮影法にチャレンジすることが少なくなったのかもしれません。あまり極端な接写はしないですし、極端に暗いor明るい状況で撮ることも少ないので、そんな撮影スタイルにはこのレンズは向かないということなのでしょうか。

2014年8月14日木曜日

虫喰いヒストリーの一考察 -2014/07/05青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8

初夏の森(といってもまだ梅雨は明けていませんが)を歩いていると、モミジの葉が虫喰いになっているのが目にとまりました。

E-M1, P7050030
 F2.8, 1/60sec, ISO1600

よく見ると、放射状に伸びる葉のかたちにあわせるように、放射状に虫食い穴が連なっています。

E-M1, P7050033
 F2.8, 1.160sec, ISO1600

これは、新緑の季節、葉が出始めたときにまだ開ききらないたたまれた状態の葉が喰われ、それがあとで広がったためにできたかたちなのではないか・・・と、推察いたしました。
合っているかどうかわかりませんが、ふと見つけた不思議な光景に、そのいきさつを考えてみるのも 、森歩きの楽しみです。

ハエトリグモ -2014/07/05青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8

青葉の森、花木広場は
なるべく自然のままの状態を残すように配慮されている緑地公園の中で、めずらしく人の手がかなり加えられているエリアです。
ツツジやツワブキなどが植えられていますが、あまりそのへんには興味はなく、自然に出てきているユウシュンランやツルアリドオシ、オカトラノオなどが興味の対象です。

広場の端のほう、あまり人が立ち入らない一角に、オカトラノオが集まって咲いている場所があります。
そこへ入っていって、ヤブ蚊に悩まされながらしゃがんで撮影していると、オカトラノオの葉の上に小さく動く白い姿を発見。

E-M1, P7050067
 F4, 1/400sec, ISO1600

小さな身体に似合わず大きなひとみ・・・ハエトリグモです。
このクモ、これだけ目が大きいからか、視力はかなり良いようで、レンズを向けて近づいていくとこちらを見上げて首をかしげたりします。

そこで、さらに視点を下げて同じ目線で撮ってみました。

E-M1, P7050068
 F2.8, 1/800sec, ISO1600

クモを主役にするため、絞りをひとつ開きました。
E-5など、光学ファインダーのカメラであれば、手持ちでファインダーを覗きピント合わせするのは至難の業ですが、E-M1なら電子ファインダーで、画像中任意の場所を拡大表示できるので、ピント合わせが格段に楽です。

もう一枚。

E-M1, P7050069
 F2.8, 1/640sec, ISO1600

こちらは現像時にアートフィルター「トイフォト」をかけて、さらに主役のクモを際立たせる効果を狙いました。この写真はオリンパスイメージングのフォトコミュニティサイト「フォトパス」に投稿いたしました。
投稿写真はこちら

さてこれからもっと寄って・・・と思ったら、葉の裏のほうへ隠れてしまい、ミッションは残念ながら終了。

モミジイチゴの果実 -2014/07/05青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8

この時期の青葉の森には珍しい(?)鮮やかなオレンジ
モミジイチゴの実です。

E-M1, P7050077
 F1.8開放, 1/800sec, ISO1600

絞りを開放にすると、背景にいわゆる丸ボケがならびました。
このレンズの絞り羽根は6枚で、絞り込んでいくとこの丸ボケが六角形になっていきます。

E-M1, P7050078
 F4, 1/250sec, ISO1600

よりくっきりと写りますが、ちょっとうしろの六角形が気になります。同じ状況で、OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5レンズを使えば、絞り開放でも写りはこのF4とほぼ同じ、そして当然ながら丸ボケは丸く、しかもちょうどよい大きさになって、とても良いのですが・・・

このあたりの比較は過去にも取り上げましたが。

オカトラノオをOM50mmF1.8で -2014/07/05青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8
OLYMPUS AUTO EXTENSION TUBE 14mm

さきほどの記事で取り上げた「直立オカトラノオの花」は、最新のデジタルズームレンズで撮ったものでしたが、今回はオールドレンズで挑戦です。

E-M1, P7050018
 F1.8開放, 1/500sec, ISO800

このレンズは開放絞りはF1.8ですが、メーカーがデジタルカメラに装着して保証しているのはF2.8-8です。かつてはF4~とされていたと記憶していますが、絞りを開けたときに出る独特の雰囲気の価値を認めていただいたものだと思っています。

上の写真は、メーカーが画質を保証しないF1.8開放で撮影したものですが、まったく問題ないと思います。収差など、光学上画質の低下につながる問題とされる欠点(?)も、個性とみれば、あえてその効果を作品作りに活かすこともできます。

むしろ、そうではくてはわざわざ古いレンズを持ち込む理由がなくなってしまいます。

さて、さらにこのレンズの特徴を活かすため、エクステンションチューブを使ってマクロ撮影してみます。今回は長さ14mmのチューブ(EX-14)を使いました。

E-M1, P7050019
EX-14, F1.8開放, 1/500sec, ISO800

ピントが少しでも外れると、収差によりぼんやりしたボケになります。しかしこのようなボケかたは、優秀なデジタルレンズでは得られないものです。

E-M1, P7050020
EX-14, F2.8, 1/320sec, ISO800

F2.8に絞ってみました。ボケた部分もやや引き締まり、それでいてこのレンズらしさも残した良いバランスになっています。この条件を勧める方も多いです。メーカーからの正式な推奨はこのF2.8からとなっていますが、ここではレンズそのものでなくEX-14で設計以上に近づいて撮影する条件となっているので、やはりメーカーが保証する画質ではない、ということになるのでしょうが。

E-M1, P7050021
EX-14, F4, 1/160sec, ISO800

さらに絞ってF4にしてみました。
ここまでくると、まったく問題ない写りになります。しかし、このレンズがもつ個性はほとんど出なくなります。OM 50mm F3.5マクロレンズで撮った場合と違いがなくなってしまいます。

なので、おとなしめ(?)にこのレンズの個性を主張するならF2.8、さらに特徴を強調しても作品として成り立つ、もしくは個性が際立つ、というような場合にはF1.8開放で臨むというスタンスとなりましょうか。

もちろん、さらにエクステンションチューブのサイズを長くして、EX-25、もしくは複数連結してさらに・・・とすれば、絞りを絞ったときでもかなり個性的なマクロ像を得ることができると思います。

直立オカトラノオ -2014/07/05青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

7月初旬の青葉の森。
オカトラノオの白い花がぼちぼち咲き始めていました。

オカトラノオといえば、小さな白い花をたくさんつけた穂が一方に垂れ下がっているというのが定番ですが・・・

E-M1, P7050013
12.0mm F2.8開放, 1/250sec, ISO800

青葉の森緑地のメインストリート、「こもれびのみち」を歩いていると、まっすぐ上を向いて咲き始めている花を発見しました。

まだつぼみのうちであれば、上にまっすぐのびたものも時々見かけますが、すでに花が咲き始めているこの段階で倒れていないのは、ちょっと珍しいのでは?

しかし、よく見ると周囲にもいくつかこんな花が見つかりました。
ひょっとしてオカトラノオではない別の種類の花?とも思ったりしましたが、あとで調べてみても該当するようなものは見つけられませんでした。

E-M1, P7050014
40.0mm F2.8開放, 1/320sec, ISO800

もうすでに4割から半分くらい咲いていますが、それでも傾いてません。
通常ならば、いちばん根元にある花が咲き始めたら、その花が上を向くように花穂全体が倒れていって、あのきれいな横に垂れ下がった姿になるのですが・・・・花穂そのものが短いせいでしょうか。
出始めの時期に、何らかの理由で先の方が切れてしまったのかもしれません。

上の写真、1枚目はズームの広角端、12.0mm(ライカ判で24mm相当)で、そして2枚目は望遠端の40.0mm(同80mm相当)での撮影です。
被写体に20センチまで寄ることができるので、最大0.3倍(ライカ判で0.6倍相当)のちょっとしたマクロ撮影も楽しめます。

このレンズがあれば、広角から中望遠、そしてマクロまでオールラウンドにこなしてくれます。すると、かつて青葉の森でのマクロ撮影でいちばん出番の多かった、OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5レンズが、最近ではまったく開店休業状態になってしまいました。

E-M1, P7050017
40.0mm F2.8開放, 1/250sec, ISO800

数年前までは、フォーサーズ一眼レフカメラを2台、デジタル標準ズームつきで森のスナップ撮影用とOMレンズを数本取り替えてマクロ撮影用・・・という重装備で歩き回っていましたが、かなりきついものでした。

今では、E-M1に12-40mmデジタルズームとOMレンズ1本というスタイルが多くなりました。持ち込むOMレンズは、狙う被写体によって50mmF3.5, 135mmF4.5などマクロレンズや50mmF1.8とエクステンションチューブのセットなど、とくに最近ではほとんどが50mmF1.8とマクロ用にエクステンションチューブです。

光学ファインダーのフォーサーズ一眼レフカメラ、E-420, E-620, E-5では難しかった手持ちマクロ撮影も、電子ファインダーがついたE-M1では簡単です。
ファインダー画面が暗くても見やすい、一部拡大ができる、手ブレ補正機構が非常に強力・・・というのが大きなアドバンテージになっていると思います。

かろうじて、三脚を使いじっくり撮るような場合、地面すれすれから見上げるようなアングルで撮る場合などには、フリーアングル液晶パネルがついたE-5の出番はあると思いますが、それも今では「持ち歩くのに苦労する大きさ重さ」の問題で、なかなか持ち込む気になれなくなってきており、少々困りものです。