2015年5月17日日曜日

フモトスミレ -2015/04/11青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

青葉の森、花木広場のスミレスポットにて。
この場所ではこのフモトスミレが多くて、いくつか固まって咲くシハイスミレ、そして斜面の上の方に咲くナガハシスミレあたりが見られます。

シハイスミレがいちばん早く咲くようで、私はまだシハイスミレのジャスト見どころ時期に行き当たったことはありません。
少し遅れてこのフモトスミレが咲き始めます。

今回は、フモトスミレの咲き始めの時期にあたったようです。
ほとんどがつぼみで、花を開かせているのは数えるほどでした。

E-M1, P4112108
 F3.5, 1/1600sec, ISO3200

この日はなぜか、ISO3200という(過剰な?)高感度設定で撮っていました。
首が長いスミレを撮るときや、風が強くて小刻みに揺れるような条件のときにはあえて高感度にしてシャッター速度をかせぐときもありますが、この日なぜこのような高感度設定にしていたのか・・・今となっては謎です。

もしかしたら、この日の前(4月4日)に使った皆既月食撮影のときの設定そのままだったのかも。

・・・話を戻しまして、フモトスミレ。

E-M1, P4112109
 F3.5, 1/1600, ISO3200

上の花を、反対側に回り込んで。
手前のつぼみとのコンビネーションがイイ感じです。

このフモトスミレの花は、距が短くずんぐりしていて、上弁が「パッ」と開かず「ペショッ」とつぶれたようになっているので、あまりかわいくない(?)ですが、あたりにはこの花のほかにほとんど開いているものがなかったので・・・

E-M1, P4112110
 F3.5, 1/1600sec, ISO3200

こちらの花はいい具合に開いている・・・なのに、引きのこの写真一枚だけ。
アップで撮っておけばよかったと、少々後悔です。

シハイスミレ(?) -2015/04/11E-M1青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

青葉の森では、さまざまなスミレを見ることができます。
咲く時期が早いもの遅いもの、花期が長いもの短いものと様々で、がんばっても一週間に一度というインターバルでは、ベストのタイミングを逃すこともしょっちゅうです。

こもれび広場からこもれびのみちを降りていき、花木広場への入り口あたりの斜面は日当たりもよく、スミレがたくさん咲くポイントのひとつです。

フモトスミレが多いのですが、ときどきシハイスミレが見られます。

去年の連休前に、はじめて紫の花をみつけ、「シハイスミレかヒナスミレか」と悩んだりしましたが、今年はもう少し早いタイミングで出会うことができたので、じっくり観察してみます。

E-M1, P4112111
 F3.5, 1/800sec, ISO1600

あまりいいシチュエーションではないですが、なかなかいい花がないので・・・
葉の形を見れば、先がそれほど尖っていないしギザギザもあまりない・・・やはりヒナスミレの可能性はないでしょうか。

E-M1, P4112112
F3.5, 1/640sec, ISO1600

花を真横から。
脇には、シハイスミレの名の由来である「紫背(葉の裏側が紫色)」がよく見えます。
この花を、回り込んで正面から。

E-M1, P4112113
 F3.5, 1/500sec, ISO1600

丸みを帯びた上弁、あまり開かない側弁、しゅっと尖った唇弁(下弁)。
花の色はちょっと薄めの赤紫色。

青葉山ではいたるところで見られるマキノスミレは、このシハイスミレの変種ですので、さすがによく似ています。マキノスミレは、葉が細長く、花より高く掲げて上向きに突き刺すようになっているという違いがあります。

シハイスミレ、マキノスミレの花には側弁の内側は「無毛」、ヒナスミレのほうは「有毛」という違いがあるといいますが・・・

この写真をトリミングして等倍で見てみると、

P4112113, trimmed 1600x1200
 あれ?
側弁に短い毛が?

・・・ピントが合っていないのが残念です。

まだまだ追跡が必要かもしれません。
3月末から4月は、年度替わりの時期でもあってなかなかゆっくり青葉の森を歩くこともできないのがつらいところですが。


2015年5月7日木曜日

ツクバネソウの実 -2013/09/07青葉の森

OLYMPUS E-5
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

2015年5月1日に福島県の半田山で大群落をみたツクバネソウ。
そういえば青葉の森でも過去に撮ったことがあったはず、と探してみたら・・・ありました!
花ではなくて実ですが。

E-5, P9075990
 F3.5 1/80sec, ISO1600

雨が降り出したりして、辺りはかなり薄暗く決して良いコンディションとはいえませんでしたが、何枚かブレたりピントを外したりしながらなんとかモノにした写真です。

9月なので、当然花の時期はとっくに終わっています。
それでも、花の残骸もいくつかありました。

E-5, P9075991
 F3.5 1/100sec, ISO1600

花がどのようなかたちなのか、そして見頃はいつなのか、まったくの謎でした。
花期は5月から8月・・・とWikipediaには書いてありましたので、この花の残骸は、花期の最終盤に咲いたものだったのかもしれません。

E-5, P9075994
F3.5 1/80sec, ISO1600

この実の形から花の姿を想像するのは難しいです。

2015年5月6日水曜日

ムラカミタチツボスミレ -2015/05/01福島県半田山

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

2015年5月1日に参加した、いがりまさしさんの植物写真ワークショップにて。

タチツボスミレとオオタチツボスミレは、ぱっと見はよく似ていますが、いろいろと異なる特徴を持っていて、よく見ると見分けることができます。

特徴を対比してまとめてみると、次のようになります。


距の色:タチツボスミレはふつう紫色、オオタチツボスミレは白色。
唇弁のデザイン:オオタチツボスミレはタチツボスミレよりも紫の筋が細かい。
側弁:いずれも無毛


かたちの特徴:タチツボスミレは花期には心形で花期が終わると茎葉が長三角形になる傾向が強い。オオタチツボスミレはタチツボスミレのものより丸みが強く、葉脈がへこむ傾向。葉質が柔らかく波打っているものが多い。
托葉(葉柄や花柄の付け根にある小さな巻き葉)の特徴:いずれも櫛の歯状に切れ込むが、オオタチツボスミレは相対的に切れ込みがやや浅い。


葉柄、花柄の出方:タチツボスミレは花期のはじめは地上茎が目立たないがあとから起き上がってくる。花柄は葉の付け根または株の根元から出る。オオタチツボスミレは花柄がほとんど茎の途中から出る腋性、茎が花の時期すでに立ち上っている。

でも、近い種類である両者はしばしば交雑するようで、中間的なものもちょくちょく出てくるようです。

とくに、タチツボスミレとオオタチツボスミレの交雑種は「ムラカミタチツボスミレ」と呼ばれます。「ムラカミ」は新潟県村上という地名が名の由来です。

今回の半田山ワークショップでも、「これはまさしくムラカミタチツボスミレ」とお墨付き(?)をいただいたものを撮りましたので、メモとして残します。

E-M1, P5012420
F3.5 1/1000sec, ISO800

オオタチツボスミレの特徴は「距が白い」、それだけ。あとはほとんどタチツボスミレの特徴が出ています。

いままでは、単に「タチツボスミレ」と見ていましたが、これからはタチツボスミレかオオタチツボスミレか、そして交雑種の可能性はないか・・・よくチェックしてみないといけませんね。

ツクバネソウの群落 -2015/05/01福島県半田山

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

2015年5月1日に参加した半田山でのワークショップにて。
半田山自然公園の駐車場前には、「シラネアオイ」の保護区域というのがあって、看板が立ち、ロープを張って、敷地内への立ち入りが禁止されています。

E-M1, P5012392
F3.5 1/1250sec, ISO200

しかし、そのロープで仕切ったすぐ外側に、みごとなツクバネソウの大群落があるにもかかわらず、こちらはとくに大事にされていない風です。

E-M1, P5012390
 F3.5 1/4000sec, ISO800

ツクバネソウは、以前「青葉の森」でも見かけたことがありますが、黒くて丸い実やしおれてしまった花だけで、ちょうど見頃の花というのは初めてです。
さらに、これほどの群生を見るのも初めて。青葉の森ではぽつりぽつり・・・でしたので。

E-M1, P5012391
F3.5 1/3200sec, ISO800

青葉の森では、めったに歩かないコースにあるので、来シーズンは気をつけてそのエリアも回りたいと思います。

いがりまさしさんのワークショップに初参加 -2015/05/01福島県半田山

2015年5月1日(金)、「日本のスミレ」「日本の野菊」でおなじみの、植物写真家いがりまさしさん主催「植物写真ワークショップ」に初参加してみました。
場所は福島県桑折町にある半田山自然公園(の周辺)。
いがりまさしさんは、 「植物図鑑・撮れたてドットコム」というWeb図鑑のページを運営されています。私も、名前がわからない植物の検索によく利用させていただいてます。

参加者は12名、常連の方も多いようで新参者の私はなかなか取り入ることができず苦労しましたが、いくつか参考になるようなお話を聞くことができました。

XZ-2, P5012919
日本のスミレ」「日本の野菊」の本にもサインをいただきました。

XZ-2, P5022924
これらの本は、5年前に楽天ブックスから購入したものです。

このワークショップで、これまであまり関心がなかった「スミレの交雑種」の奥深さを知りました。
あまり好きではなかったナガハシスミレも、これからはよく見てみることにしようと思いました。

2015年5月4日月曜日

イワウチワ -2015/04/04青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS BCL-0980 (body cap lens 9mm F8.0 Fisheye)

去年(2014年)の春に、通りがかりの方に教えていただいたイワウチワの群生地。
こんなところが青葉の森にあったなんて・・・

というか、パンフレットにも書いてあったのですが。

さて、 三居沢のほうから入っていって、途中で脇道へ入り、日当たりの良い斜面に・・・いました!

E-M1, P4042046
BCL-0980
9mm F8.0, 1/1000sec, ISO3200

なかなか壮観です。
でも、花の時期としてはピークを過ぎていたようで・・・

E-M1, P4042054
OM 50mm F3.5 macro,
F3.5 1/2000sec, ISO3200

E-M1, P4042055
OM 50mm F3.5 macro,
F3.5 1/2000sec, ISO3200

E-M1, P4042056
OM 50mm F3.5 macro,
F3.5 1/2500sec, ISO3200

E-M1, P4042059
OM 50mm F3.5 macro,
F3.5 1/1000sec, ISO1600

これはこれで結構楽しめましたが。

来シーズンはもう少し早く訪ねてみたいです。
なかなかこの時期、時間を取るのが難しいのですが・・・

ニホンカモシカ夫婦 -2015/04/04青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

三居沢から登って入っていった青葉の森にて。
ニホンカモシカが山から下りてきて、私の前方10メートルほどの散策路を横切り、広瀬川のほうへ落ちていく崖沿いに去って行くのを目撃。
ぐるっと回って崖の上に上がって見下ろしてみると、・・・!

E-M1, P4042036
F3.5 1/1600sec, ISO3200

つがいだったようです。
奥さん(?)が先に行って待っていて、そこへ向かっていたのか?
しばらくこちらを見てじっとしてました。

そのとき、E-M1には50mmマクロレンズがついていました。
135mmの望遠レンズも持っていましたが、ごそごそとレンズ交換していたらチャンスを逃し、カモシカも立ち去ってしまうのではと思い、マクロレンズのままでとりあえずシャッターを切ることに。





真ん中をトリミングしてみました。
仲が良さそうです。

これまで三度ほど、ニホンカモシカに出会ってますが、広角レンズだったりマクロレンズだったり、接写リングを入れていて遠方にピントが合わせられない状況だったりして、なかなかその姿を写真に収めることができなかったのですが、今回初めてまともな写真を撮ることに成功しました。

青葉の森にニホンカモシカがいるというのは、都会でも自然に恵まれていることの象徴だと自慢に思っていたのですが、本来はもっと深い山に棲むはずのニホンカモシカがこんな街に近いところまで出てきているという状況は決して自然ではないという意見もあり、単純に喜んでばかりもいられないのかもしれません。

むしろ、この辺りで見られるべき(というか、かつてはたくさんいたそうですが)ニホンジカがまったく棲息していないのが不自然というはなしも。たしかに・・・

ナガハシスミレもひとつじゃない? -2015/04/04青葉の森三居沢

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM E.ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5OLYMPUS BCL-0980 (body cap lens 9mm F8.0 Fisheye)

三居沢から青葉の森へ上がっていく遊歩道脇の斜面に咲いていたナガハシスミレ。
ナガハシスミレといえば、春の青葉の森ではごくありふれたスミレで、これまであまり注目していませんでした。

写真もちょくちょく撮ったりしていましたが、このブログには記事に取り上げることもほとんどなく、私の意識としてはスミレの中でも「雑草」的扱いでした。

しかし、以前から気にはなっていたのですが、「ナガハシスミレ」とひとくくりに扱うのはどうかと思うようなナガハシスミレも目にしていたわけです。
距がひょろっとしているもの、がっしりしているもの、先が丸いもの、先が尖っているもの、先が曲がって前を向いているもの、後ろへ伸びているもの、赤っぽいもの、白いもの・・・距だけでも多くのバリエーション。
そして花そのもの(花弁)のかたちも、真ん中にきゅっと集まっているもの、ゆるくだらんとしているもの、などがあり、色も薄水色のなかに真ん中が白いオオタチツボスミレ的デザインのものや、真ん中のほうが濃い紫のものもあったりして、実にさまざまです。

今回扱うナガハシスミレは、「全体的に薄水色で、花の真ん中が濃い紫」というものです。
しかも、距が比較的太く先がずんぐりしていて、前に向かって曲がっているのです。

E-M1, P4042010
OM 135mm F3.5,
F5.6 1/800sec, ISO3200

この距のかたち、ナガハシスミレと呼んでよいものかどうか・・・
さらに、回り込んで正面から見てみます。

E-M1, P4042011
 OM 135mm F3.5,
F5.6 1/800sec, ISO3200

真ん中が非常に濃い色で、寝不足の人の目のよう(?)です。
距の先も「くいっ」とこちらを向いています。

これは純粋なナガハシスミレではないように見受けられますが、自信はありません。

最後に、ボディキャップ魚眼レンズで記念撮影。

E-M1, P4042017
BCL-0980
9mm F8.0, 1/200sec, ISO3200

ナガハシスミレとオオタチツボスミレの交雑種? -2015/04/04青葉の森三居沢

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

2015年4月4日は、一度青葉の森を上から歩き、そのあと三居沢まで車を回して森の下のほうも少し歩きました。

こもれび広場基点の高標高エリアと三居沢基点の低標高エリアを同じ日に歩くのはけっこうきついですが、まだ暑くなる前の早春の時期だからこそできることです。
真夏にはなかなかできません。

気合いを入れて三居沢まで回ったのは、イワウチワを見に行くためでした。

さて、三居沢からの散策路脇には、まだこれからというカタクリがちらほら、そしてナガハシスミレがちょいちょい咲いており、出だしからけっこう楽しめました。

E-M1, P4041999
 F3.5 1/160sec, ISO400

この写真は、ようやく開きかけているカタクリの花とスミレのツーショットを狙ったものですが、ここに写っているスミレ、単なるナガハシスミレだと思って、あまり気にしてませんでした。

しかし、なんだか花の模様や花弁のだらしなさ加減が、オオタチツボスミレっぽいように見えてきました。

E-M1, P4041998
 F3.5 1/160sec, ISO400

花を横から見ると、前からべちゃっとつぶしたようなかたちが特徴のナガハシスミレにしては、つぶれ具合がそれほどでもないように見えます。
また、距も「ピン」と伸びているわけではなくて、サソリのしっぽみたいに先が前を向いて反り返っています。

葉のようすがちゃんとわかる写真を撮っていないので何ともいえませんが、薄くてひらひらした感じの葉がちょっと巻きを入れながら上向きに伸びている感じは、やはりオオタチツボスミレなのでは?

ナガハシスミレとオオタチツボスミレの交雑種だとすれば、「イワフネタチツボスミレ」ということになりますが、それとも少し違うような気もします。

もう少し気合いを入れてじっくり撮っておけば良かったと、少々後悔。

オオタチツボスミレのつぼみ? -2015/04/04青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

先ほどの記事で触れたとおり、この日は咲いているスミレの花にはなかなか出会えず、カタクリやセリバオウレン、ショウジョウバカマなどを撮って歩きましたが、ついにしびれが切れて「つぼみでもいいから撮っておこう」と、終盤になってからレンズを向けることになりました。

E-M1, P4041982
 F3.5 1/640sec, ISO1600

先ほどのナガハシスミレとは違って、葉は地面に這うように広がっているわけではなく、ちょっと茎が立ち上がって、高い位置に掲げているようです。すこし巻きが入っている葉もあったりして、この特徴からオオタチツボスミレなのではないかと思っています。
・・・が、ほんとうにオオタチツボスミレであれば、 花柄(花がついている茎)が葉の付け根あるいは株の付け根から出るタチツボスミレとは異なる識別ポイント、「根元から花柄を出さない」という最大の特徴が備わっていないようにも見えたりして・・・

まだつぼみだから・・・?
花が咲き出すまでには茎が伸びる?

タチツボスミレだとすると、花が咲く前からこんなに葉が立っているのもおかしいし、花柄も花が咲くまではあまり立たず、咲いてからだんだん起き上がる、というのが通常・・・となるとやはりこれは、オオタチツボスミレなのか?

それとも、オオタチツボスミレとタチツボスミレの交雑種、「ムラカミタチツボスミレ」なのでしょうか。

よく見ると、つぼみの後ろに白い距が少し顔を出しています。
この距の出方は、おなじタチツボスミレのなかまであるナガハシスミレのつぼみが早い時期からその特徴的な長い距を伸ばすのとは異なり、かなり控えめです。

タチツボスミレかオオタチツボスミレか、はたまた交雑種のムラカミタチツボスミレか・・・もう少しよく勉強しなければなりませんね。・・・とはいえ、図鑑などでは花の特徴などは詳しく載っていますが、つぼみのことまではなかなか情報がない。

確実に判断するためには、このあと花が咲いてからがどのようになっているかを確認すればよいのですが、結局それはできませんでした。

来シーズンの宿題としてとっておくことにいたしましょう。
図鑑などではあまり言及されないつぼみから枯れて実ができるところまで、一貫して追跡することができれば、大きな仕事になりそうです。

ナガハシスミレのつぼみ -2015/04/04青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5
OLYMPUS BCL-0980 (body cap lens 9mm F8.0 Fisheye)

青葉の森のメインストリート「こもれびのみち」は、森の最高標高地に近い「こもれび広場」から最低標高地の「三居沢入口」に至る青葉の森の背骨のような散策路です。

こもれび広場から花木広場までのみちはとくに道幅も広く、日も射すのでいろいろな山野草やきのこ、樹木が楽しめます。(坂が少々きついのが難点ですが)

4月初旬に出かけた折、花木広場から上がってすぐ、散策路脇にナガハシスミレのつぼみを見つけました。

E-M1, P4041979
OM 50mm F3.5 macro,
F3.5 1/800sec, ISO1600

まだ茎も短く、うつむいたつぼみは、気をつけていないと見過ごしてしまいそうです。
写真のナガハシスミレは、道脇の斜面にいました。

つぼみであっても、このスミレに特徴的な、長く伸びる距がすでに角のように。

E-M1, P4041984
 OM 50mm F3.5 macro,
F3.5 1/8000sec, ISO1600

こちらは日当たりの良い道脇の地面にありました。
いままで暗いところで撮っていたので、高感度設定にしたまま撮ったら、過剰なシャッター速度になってしまいました。
ピントも若干後ピン気味・・・正面で上を向いている葉のほうにピントが来てしまっていて、二重に残念です。

E-M1, P4041985
BCL-0980,
9mm F8.0, 1/2000sec, ISO1600

このスミレがいたのはこんな場所。
ちょうど木がまばらになっていて、日当たりのよい場所です。

この日は、まだ咲いているスミレはほとんど見られなくて、このようにつぼみのものが多かったです。
でも、これまでナガハシスミレのつぼみはほとんど撮ったことがなかったので、ある意味貴重な写真になりました。

ショウジョウバカマは咲き始めが勝負 -2015/04/04青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS BCL-0980 (body cap lens 9mm F8.0 Fisheye)
OLYMPUS OM E.ZUIKO AUTO-T 135mm F3.5

4月に入ると、ショウジョウバカマの花があちこちに咲き出します。
だいたい、青葉の森のどこを歩いてもたいてい目にとまるのですが、そのなかでもけっこうイイ感じの「ショウジョウバカマスポット」があります。

チゴユリのみちのループから分かれて沢沿いに旧わんぱく広場下へ抜ける道の、沢が交差する辺りの一帯です。

E-M1, P4041965
 BCL-0980, 9mm F8.0, 1/30sec, ISO200

ボディーキャップフィッシュアイレンズで撮ってみました。
散策路に沿って流れる沢が右手、そしてその先に山向こうで左奥から流れてきた沢と合流する手前に木橋がかかっているあたり。
ここからがショウジョウバカマスポットの始まりです。

E-M1, P4041966
BCL-0980, 9mm F8.0, 1/40sec, ISO800

散策路に沿って流れる沢と、山からの沢が合流したあとさらに下流へと流れていく方向を見ながら、その沢沿いに咲いているショウジョウバカマをフィッシュアイで。

これくらいの距離、アングルだと「魚眼」という強烈感はあまりありません。
日も左うしろから来ていますが、ちょうど左手の山の陰になっているので光のコントラストも強くありません。落ち着いた感じで撮れます。

E-M1, P4041967
BCL-0980, 9mm F8.0, 1/40sec, ISO800

しゃがんで花に近づき、ちょっと見上げるようなアングルにすると、魚眼らしさが一気にアップします。
沢のようすや、むこうの林のようすがよくわかります。
いままでは50mmマクロ(ライカ判100mm相当の中望遠)をメインで使っていたので、このように周囲の状況をおおきく取り入れたフレーミングは、かえって新鮮です。

E-M1, P4041968
 BCL-0980, 9mm F8.0, 1/30sec, ISO800

右へ回り込んでみました。
右手の沢をなんとかフレームに入れようとがんばったら、ショウジョウバカマの花が左端ぎりぎりの位置になってしまい、魚眼独特のパースペクティブ(ゆがみ)が出てしまいました。

あまり主役を画面の端に置くのは得策ではないですね。

さて、今度はさらに目を右へ回し、山から下りてくる沢沿いのショウジョウバカマを狙ってみました。

E-M1, P4041969
BCL-0980, 9mm F8.0, 1/200sec, ISO800

ちょうど木漏れ日のスポットライトも当たり、いかにも「花が主役」というムードが出てイイ感じなのですが、フードもなくむき出しのレンズ、しかも「ボディーキャップにつけたおまけレンズ」であり、本格的魚眼レンズというわけではないので、直接太陽が入り込まなくとも、かなりフレアで画面全体が白っぽくなったり、光の筋がきつく入ったりしてしまうので、とりあえず間に合わせでレンズの上に手のひらで庇をつくってやることに。

・・・というか、指が画面の上に写り込んでしまいました。
魚眼の画角の広さには注意が必要です。

気を取り直して、指が入らないように気をつけながらもう一枚。

E-M1, P4041970
 BCL-0980, 9mm F8.0, 1/200sec, ISO800

今度はなんとかうまくいきました。

さて、もうひとつショウジョウバカマスポットがあり、それはこの沢沿いエリアから旧わんぱく広場下を通り抜けて花木広場へ入り、さらに化石の森へ向かうみちへの入り口へ上がっていく斜面のあたりです。
ここには、(たぶん人の手で植えられた)ツワブキエリアがあり、そのお向かいという場所です。

斜面を登って振り返り、上から見下ろすと、ちょうど暗い日陰を背景に、逆光で照らされたショウジョウバカマの花々をきれいに見ることができます。

集まっている花を望遠でぎゅっと圧縮して撮ってみようと、去年の暮れに手に入れたOM 135mm F3.5レンズでチャレンジ。

E-M1, P4041975
OM 135mm F3.5
F3.5 1/2500sec, ISO200

周囲にはたくさん花が咲いていましたが、いくつか集団できれいに咲いているアングルを探すのは一苦労。ようやく使えそうなアングルを見つけましたが、背景がどうしても雑然となってしまいます。
こればかりは仕方ないですね。

気を取り直して、集団にこだわらず、あえて一株のみ、しかもあまり接近せずに撮ってみたら、意外とイイ感じになりました。

それがこちら。

E-M1, P4041977
 OM 135mm F3.5,
F3.5 1/800sec, ISO200

絞り開放にして、背景のディテールを極力ぼかしてみました。
単層コーティングの古いレンズをあえて逆光で使ったときの、光のにじみ具合もほどよい感じでいいです。
もう少し、花のピンクが鮮やかに出てくれればよいのですが、そこはこのレンズの限界なのかもしれません。

ちなみに、F5.6まで絞ってみたのがこちら。

E-M1, P4041978
 OM 135mm F3.5,
F5.6 1/160sec, ISO200

ちょっと花の周囲や背景がはっきりしすぎて、ごちゃごちゃした印象になってしまいました。

この日は、まだショウジョウバカマの花が咲き出したばかりというタイミングでしたので、レンズを向けてみる気になりましたが、もう少し時期が進むと、すぐに花がしおれてどす黒くなってしまい、美しくなくなってしまいます。
ショウジョウバカマは、咲き始めが勝負です。

セリバオウレン、花が咲くタイミング 2015/04/04青葉の森

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

仙台市青葉区、青葉の森緑地の2015年春シーズンは、3月半ば頃からぼちぼちセリバオウレンの花が咲き始め、4月上旬まで楽しめました。

3月8日に訪ねたときは、土から顔をだしたばかりで開く前の花がほとんどでした。
3月15日に訪ねたとき、まだまだ数えるほどしか花を開かせていませんでしたが、ぼちぼち散策路脇に白い花が目にとまるほど咲きだしていました。

・・・が、そのときの印象は「雄花が多いなあ」。

さて、それから約3週間、4月4日に訪ねたときはというと・・・
この日のコースは、青葉の森あるきのなかでも定番の、こもれび広場からチゴユリのみち、そして旧わんぱく広場から花木広場に出てこもれびのみちを戻るというルートに沿って行きます。

今シーズン初のショウジョウバカマを見て、こんな季節かと再確認した直後・・・最初のセリバオウレンショットがこちら。

E-M1, P4041946
F3.5, 1/800sec, ISO400

散策路の斜面側、ちょっと盛り上がった日当たりの良い場所で、枯れ葉の中に白く輝くセリバオウレンの花。
メインは雄花です。

そして、以前の記事でも紹介した、ほぼ完全な(?)雌花をじっくり観察したあと、白い花の真ん中に黒いものが見える花を発見。

E-M1, P4041953
 F8, 1/250sec, ISO1600

控えめのめしべを引き立てるように、おしべが囲む両性花です。

E-M1, P4041956
F3.5, 1/2000sec, ISO1600

こちらは、ほとんど雄花ですが、真ん中に退化しきれず赤い点として残っためしべが見えます。

E-M1, P4041987
F3.5, 1/3200sec, ISO400

木漏れ日が強めに照らす明るいスポットに浮かび上がるのは、ちょっとめしべのほうが優勢な両性花です。

花が咲き始める3月には、雄花の割合が多めだった印象ですが、花期中盤から後半へと進むにつれて両性花が増えてくるように感じます。
純粋な雌花は全体を通してかなり少ないです。

この時期、セリバオウレンの花はあちこちにたくさんあるのですが、「イイ感じの花」と「イイ感じの葉」そして「イイ感じの周辺環境」がそろった花はそうそうありません。

この時期に青葉の森へ入るときは、いつも必死に「姿のいい」セリバオウレンを探していますが、元々少ない「純粋な雌花」、写真に撮りたくなるようなものを見つけるのは至難の業です。

まあ、たくさんある雄花でも、きれいにおしべが広がって、しかもきれいに白い状態のもの、さらにいい具合に葉とセットになっているもの、というとなかなかありません。
ちょっとタイミングが遅れるとおしべの先(葯)が花粉を出し尽くしてしぼみ、黒くなってしまうのです。

3月、4月のセリバオウレンとの格闘(?)は、今後も毎シーズン続いていくと思います。

エイザンスミレかヒゴスミレか、はたまた交雑種か、のその後 -2015/05/02二口

OLYMPUS OM-D E-M1
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

かつて、2012年5月6日に二口を訪れた際、複葉系スミレを見つけたわけですが・・・
あれから3年、2015年5月2日に二口へ出かけてみることにしました。

あわよくば、もう一度その葉の形やうまくいけば花のディテールを見極めたい、と思ったわけです。

秋保ビジターセンターの駐車場に車をおいて、すぐ近くの道路脇から山のほうへ少し入って見ることに。すると、しばらく歩いてちょっとした平坦な場所で見つけました。

E-M1, P5022569
F3.5, 1/1250sec, ISO1600

「なんだ、ただのニョイスミレじゃないか」・・・などとおっしゃらず、その後ろの葉を見て下さい。
切れ込みの入ったあのかたち。件のスミレのものだと思われます。

E-M1, P5022570
F3.5, 1/1250sec, ISO1600

向かって左へ大きく張り出している葉は、ほかの葉とくらべて切れ込みは深くはなく、はっきりと三裂、エイザンスミレのようです。
花も実も見当たりませんが・・・

ひとつみつかると、その周囲に次々と。

E-M1, P5022573
 F3.5, 1/800sec, ISO1600

こちらの写真では、右も左も五裂に見えます。地面に近い低い位置の葉はかなり切れ込み深く細いヒゴスミレみたいなかたちですが、ちょっと上のやや大きい葉は切れ込みが相対的に浅めでちょっと幅もある感じに。でもまだ五裂に見えます。

その脇の、いま出てきたばかりというような若葉(?)を見ると、ほとんど切れ込みがなく葉の数は2枚か3枚です。

しかも、左の方の株には花の名残が。

E-M1, P5022574
 F3.5, 1/800, ISO1600

白い花だったように見受けられます。
もしかしてヒゴスミレ?
・・・いえいえ、たぶんエイザンスミレと思います。右のほとんど切れ込みが入っていない葉は、花期が終わった後に「見違えるほど大きくなり、裂片も広くなって、ふつう完全に三裂する」経過に従っているようです。

E-M1, P5022576
F3.5, 1/200sec, ISO1600

もうすこし早い時期に来ていれば、花を見ることができたのでしょうが・・・

ほかにも、葉だけのものならいくつもありました。

E-M1, P5022582
F3.5, 1/640sec, ISO1600

E-M1, P5022585
F3.5, 1/800sec, ISO1600

しばらく辺りを見回しながらうろうろしていると、すごい株を見つけました。

E-M1, P5022586
F3.5, 1/1000sec, ISO1600

花(もうしおれてしまっていますが)が5個、そして葉がわさわさと茂っています。
この株も、花が終わったばかりのタイミングのようです。

E-M1, P5022587
F3.5, 1/400sec, ISO1600

しおれた花の脇には、花期が終わったことを知らせる葉(?)が。
この写真ではフレームアウトしていますが、左側にも同じような葉があります。

E-M1, P5022588
F3.5, 1/500sec, ISO1600

五裂に見えますが、左右の葉が途中から分かれてそう見えているだけ?
そして右側も。

E-M1, P5022589
F3.5, 1/500sec, ISO1600

こちらはもっとはっきり五裂であることを示しているように見えます。
やはりこの株はヒゴスミレ?

E-M1, P5022593
F3.5, 1/1000sec, ISO1600

こちらにも、葉がごちゃごちゃした株を発見。
下に、花期を終えた花のなごりがあります。

E-M1, P5022594
F3.5, 1/640sec, ISO1600

こちらの花は受粉できなかったのでしょうか。ちゃんと実が成るでしょうか。
葉の別れ方を見ると、これもやはりヒゴスミレっぽいです。

・・・結局、ヒゴスミレなのかエイザンスミレなのか。
これらの交雑種は「ヒラツカスミレ」と呼ばれているようですが、こちらの可能性も考えると、結局どれがどれか特定することはかなり難しい、ということになってしまいます。

来年、もう少し早い時期からこのエリアをチェックする必要があるかもしれません。