2012年5月15日火曜日

スズメノエンドウを日陰で撮影 -2012/05/12

OLYMPUS E-5
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5

去年の夏はじめて撮影にチャレンジしたスズメノエンドウ。
どこにでもあるんですが、私がフィールドに選んでよく行くのは
東北大学片平キャンパス、研修所片平会館の裏にある、旧東北帝国大学理学部生物学標本園の縁です。

標本園に茂る木々からの木漏れ日が適度にひなたと日陰を作り、特に日陰になったところで全体に薄暗い中に薄水色の花がぼーっと浮かび上がる様子が大好きで、あえて日当たりの良い表側ではなく裏手に回ってしゃがんだり四つん這いになったりしながら思う存分撮影します。

先の記事でも披露しましたが、OM 50mm F3.5マクロレンズを使って、寄れるだけ寄って蔓と葉が絡まり交差する深緑の背景から浮かび上がる青白いスズメノエンドウの花を撮りました。

ここでいくつか披露しようと思います。
まずは、日の光が直接当たるひなたで撮ったものです。

E-5, P5124259
with OM EXTENSION TUBE 14mm + 25mm
F3.5開放, 1/320sec (-1.0EV), ISO200

後ろ上方からダイレクトに日が射しています。花は白っぽく写っています。
周囲にも日が当たっているので、全体的に明るいです。
ちょっと寄りすぎて、情景がよく分からない写真になってしまった感がありますが、花のディテールを画像におさめたいという気持ちが強く出過ぎたからかもしれません。
このとき持って行ったEXTENSION TUBE 2本を全部つないで、現場で実現できる最大拡大倍率で撮ってます。
このレンズ単体ではライカ判(35mm判)で1/2倍、4/3では等倍相当と、これだけでもかなりのアップですが、そこに25mmチューブをつけるとライカ判で等倍、4/3で2倍になります。さらに14mmチューブを継ぎ足しているので、それ以上の超どアップ撮影です。ブレないように気をつけるだけでも大変です。

E-5, P5124268
with OM EXTENSION TUBE 14mm + 25mm
F3.5開放, 1/640sec (-2.0EV), ISO400

この写真では花だけに日が当たり、後ろの葉や蔓は日陰になっているので、花だけがくっきりと写っています。
この写真を見ると、OM 50mm F1.8にEXTENSION TUBEをつけて絞りを開け、収差をバンバン盛大に出したソフトムードたっぷりのイメージとは違う、マクロ専用レンズならではのシャープさとディテール表現が印象的です。

このときはかなり風が強くて、「風の収まり待ち」に強い忍耐を要求され、それでもシャッターを押す直前にフッと風が吹いたり、木漏れ日の照明もめまぐるしく動いて露出が大狂いなどしてボツの山・・・その中の成功作は、愛着も一段と高くなります。

E-5, P5124287
with OM EXTENSION TUBE 25mm
F3.5開放, 1/200sec (-0.7EV), ISO400

この写真は、花には直接光は当たっていませんが、近くに日が射してそれが重なり合う葉を透かして柔らかく照らす間接照明のような状態になったものです。
EXTENSION TUBEもひとつはずして、少し引いて撮りました。ちょっとだけ周囲の状況が写り込みました。

E-5, P5124293
with OM EXTENSION TUBE 25mm
F3.5開放, 1/100sec (-1.0EV), ISO400

これは、完全に日陰の状況です。シャッター速度もけっこう厳しい条件になっています。
かなりがんばったピント合わせと手ブレへの気遣いが実りました。

E-5, P5124297
with OM EXTENSION TUBE 14mm + 25mm
F3.5開放, 1/1250sec (-2.0EV), ISO400

ふたたびEXTENSION TUBE 2本で超どアップに挑戦。これはほぼ真うしろの上方から直接花に日が当たっている状況です。
白飛びを警戒して、ちょっときつめに2段のアンダー補正をかけましたが、オリジナルではちょっと暗くなりすぎてしまったので、RAW現像時に少し明るさを持ち上げています。

E-5, P5124301
with OM EXTENSION TUBE 14mm + 25mm
F3.5開放, 1/500sec (-0.7EV), ISO400

同じ花を、少し左に回り込んで撮りました。
日の光は左後方から当たっています。シャッターを押す直前に、後ろの花に強烈な木漏れ日ビームが直撃してしまいました。
背景が明るく、花はシルエットに近い暗さで、かろうじてディテールが見えている・・・という画が撮りたかったのですが、ちょっと残念です。

E-5, P5124308
with OM EXTENSION TUBE 14mm + 25mm
F3.5開放, 1/320sec (-2.0EV), ISO400

この写真でも花には逆光で光が当たっていますがこちらは直接照射に近いです。背景が影の部分でかなり暗かったので、2段のアンダー補正を施してもまだ少し花にはオーバー気味でしたので、RAW現像時に少しアンダー補正を上乗せしました。

E-5, P5124312
with OM EXTENSION TUBE 14mm + 25mm
F3.5開放, 1/800sec (-2.0EV), ISO400

こちらも逆光直接の照明で、背景はほぼ完全に日陰です。
もう少し引いて、周囲の蔓や葉のシルエットだけでも入るような構図にすれば良かったと後で公開した作品です。背景があまりにもシンプルすぎて少しおもしろみに欠ける気がしました。

ただし、花のディテールはばっちりで、ピントが合った部分では花びらの細胞ひとつひとつが解像されているほどです。

これまで、このスズメノエンドウという被写体では思ったように撮影できず苦労していましたが、今回はなんとか良い感じの写真が撮れました。
でも、全体的にちょっと寄りすぎな感じがしますね。

ちょっと反省です。

0 件のコメント:

コメントを投稿