現在は、生物学教室の建物は放送大学宮城学習センターとなっており、標本園は東北大学金属材料研究所の極低温科学センターや、職員研修所(通称「片平会館」)に囲まれています。
たまたま通りかかった方に聞いた話では、標本園はかつてはもっと立派だったそうで、たくさんの植物が楽しめたそうですが、いまは規模も種類も縮小してしまっているようです。
それでも、何種類か樹木が植えられていて、季節ごとに花や紅葉が楽しめます。
そんな中、普段は地味~な、通りかかっても目が行くこともないような木があります。
E-5, P7147573 |
OLYMPUS E-5
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD
どこにあるかわかりますでしょうか?
石の門柱(?)のそばに生えている木です。
近づいてみると、良い香りがします。キンモクセイみたいな。
見上げてみると・・・
E-5, P7017251 |
OLYMPUS E-5
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5
モクセイ科イボタノキ属、イボタノキのなかまだと思われます。
「だと思われます」というのは、イボタノキのなかまにはいくつかあり、この木がどれなのかまだよくわからないからです。
イボタノキ・・・葉が卵状で先端が丸い。花はおしべが花冠から少し出る程度。
ミヤマイボタ・・・葉の先が尖っている。花はおしべが花冠から突き出る。
オオバイボタ・・・葉に光沢があり葉脈が目立つ。花序は大きく、おしべは花冠から突き出る。
イボタノキやオオバイボタは、自生するとすれば比較的暖かい地域だそうです。たぶん標高の高い地域に自生し、北海道にも分布するというミヤマイボタあたりの確率が高い気がしますが。
なにしろここはもと標本園なので、自生している木ではなく、人の手によって持ち込まれ植えられたものと思われます。残念ながら詳しくはよくわかりません。
・・・さて、このイボタノキのなかまの木、葉をよく見るといたるところ虫喰いがありました。なかでも、パンチで穴を開けたような虫喰いがけっこう多い印象です。
E-5, P7017231 |
OLYMPUS E-5
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5
場所によっては、かじり取られたような虫喰いもありました。
E-5, P7017232 |
OLYMPUS E-5
OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-MACRO 50mm F3.5
そして、ついに7月8日!
犯人を見つけました。
E-5, P7087425 |
OLYMPUS E-5
RICOH XR RIKENON 50mm F2L
PENTAX K CLOSE-UP RING No.3 (28.5mm)
まるまる太ったアオムシ君でした。
写真左側の葉が被さっていて最初は見えなかったのですが、近くの花を撮っていて風が吹いたときに「!」
くるっとまるまって食べています。
別角度で見ると・・・
E-5, P7087432 |
脚が前のほうにしかついていないからか、とぐろを巻いたほうが安定するのかもしれません。
また、とぐろをまいてお食事をするから、パンチで穴を開けたような丸い虫喰い穴になるのかもしれません。
葉を揺すってみましたが、しっかり掴んでいて、落ちるようなことはありませんでした。
このアオムシ君、将来どんなチョウになるのでしょうか。
たぶん、ガになることはないと思うのですが・・・
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【後日追記】
この幼虫君の身元が判明しました。
こちらの備忘録ブログにも詳しく記事を書きました(記事こちら)が、実はこの幼虫君、チョウでもガでもなく・・・「コクロハバチ」君でした。
ハチの幼虫は爪付き足が前のほうにある
チョウはうしろのほうにイボイボ足がある
超ざっくりですが、そんな違いがあるそうな。
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